【レビュー】(ニーアレプリカントVer.1.22…)名作と謳われる本作を実際にプレイした僕が感じた評価・感想を書き記す<ネタバレ無し>

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ニーアレプリカントのリマスターがPS4版で発売されました。発売当日に購入しようか悩んだ結果、少し遅れての購入&プレイレビューとなりました。

本作はリマスター作品であるため、ゲーム性自体は大きく変化しないのとの事前情報を確認。PS5でプレイすると○ボタンと×ボタンが混在していてプレイし辛いと聞いていたので、キーコンフィグで○と×を入れ替えることを決意。

 

なお、「ニーアオートマタ」を全クリアした後で、10年前以上前に発売された古い作品をプレイするのは中々腰が重いと感じていましたが、名作と謳われる「ニーアレプリカント」を次世代機でプレイする良い機会だと思い、仕事の合間にちょこちょこ進めてようやく全エンド(A〜Eエンド)を全て回収することができたので、レビュー記事を書きたいと思います。

 

目次

評価・感想

 

全体を通して、「ストーリー・グラフィック・音楽」の面でかなり好感触です。

ニーアオートマタでも感じたのは、世界観とBGMが非常にマッチしていることから、かなりの没入感をもってプレイできています。

本作を通して活躍するネームドのメインキャラクターは少ないのですが、その分、少数のキャラクターにストーリーが集中するため濃厚な物語を体験することができました。

無印(PS3)版は未プレイですが、PS4版をPS5で一通りプレイした結果、リメイクと言っても良いほどの映像美です。

なお、ロード速度に関して、「魔法のSSD」の恩恵があったのか不明ですが、拠点間の移動で頻繁にロードが入るのをある程度我慢することが可能になったのも、高評価とした大きなポイントかもしれません。

ボリューム ★★★☆☆ 
ストーリー ★★★★☆
グラフィック ★★★★☆
音楽 ★★★★★
操作性 ★★★★☆
難易度 ★★☆☆☆

難易度の面では、評価点を低めにつけています。

NORMALモードでプレイしたところ、△ボタン連打・時々魔法を撃っていればGAME OVERになることはありませんでした。

 

 

ニーアオートマタ経験者はプレイ必須

 

ニーアオートマタで本作シリーズに興味を持った方は、悩む前に買ってプレイした方が良いです。

PS3版からの大幅に向上したグラフィックや陰鬱とした世界観の中にあって悲しくも優しいBGMを見聞きしながら、実際に自分の手で探索して回ると心が揺さぶられるような感動を覚えることができます。

 

「、、、救いはないけど、救われて欲しい。」

そんな淡い想いを胸に、妹ヨナを救出するため、立ちはだかる「マモノ」の群れに武器を振るうニーアに気づけばどっぷりと感情移入しているはず。

カイネやエミールが抱える葛藤とその原因の追体験。胸が抉れるほどのやるせない気持ちで心の中がいっぱいになるでしょう。

それでも、「ニーアレプリカント」の世界を旅することで、「ニーアオートマタ 」の世界をより深く理解し、より深く愛することができるようになります。

 

特に、メディアミックスで設定資料集や小説等の別媒体で描かれている裏設定を読み漁るとヨコオワールドの奥深さを実感します。

 

アクションは上質、だがヌルい

 

ニーアオートマタ経由でニーアレプリカントをプレイするプレイヤーが多いことを想定して、アクションをニーアオートマタに寄せてリマスターを製作したそうです。

 

ここ最近、「死にゲー」を中心にプレイしていたせいか、ストーリー中心の一般的なアクションゲームだと全滅することが無いほどの難易度である本作は、「ややヌルめ」と感じました。

そして、ボス戦のほぼ全てに必須のイベント会話が割り当てられているせいか、それらが終わらないとダメージが通らない仕様となっており、周回プレイ時にはやや冗長に感じてしまうデメリットも。

 

とはいえ、アクション面の出来は素晴らしい完成度を誇っています。武器ごとに多数のモーションが用意されていて、適度な連打でコンボが連鎖(チェイン)していくのは気持ちがいいものです。

「ボタンを押すのが楽しいゲームは良いゲーム」といわれるように、ニーアレプリカントリマスターはボタンを押していて「楽しい」と感じさせてくれるくらいに、良いアクションを提供してくれるゲームでした。

 

世界観を現す優しいBGM

 

ニーアオートマタをプレイした際にも感じましたが、ニーアレプリカントもBGMのクオリティが素晴らしいです。

他のゲームでは道中にBGMが流れることは少ない中で、ニーアレプリカントは道中〜ストーリームービー中までがっつり流してくれます。

 

一通りプレイし終えた時、脳裏にニーアレプリカントのBGMが脳裏に浮かぶことが多々発生します。

サントラ買ってiPhoneで再生しながら作業用BGMにするのも良いかもしれません。

 

次世代機に合わせたグラフィック

 

元はPS3のゲームをPS4向けに映像一新。

そのお陰で、PS4の新作ゲームと呼んでも良いほどのグラフィックでニーアレプリカントをプレイできたのはとても嬉しい点です。

 

ニーア、カイネ、エミールの揺れ動く感情が細やかな表情の描写で表現されているので、ストーリーを進めていくたびに自然とコントローラーを握り締めてしまいます。

メインキャラである「ニーア」「ヨナ」「カイネ」「エミール」の4人は表情豊かで、途中の挿入ムービーではスクショが捗りました。

全体的にグラフィックがかなりキレイであるため、古臭さを感じさせず、新鮮な気持ちでプレイさせてくれる仕様でした。

 

ゲーム内容はほぼ「お使いクエスト」

 

「お使いクエスト、、、多すぎない?」

ここが本作をプレイした中で、最も惜しいと思ったポイントです。

 

「〇〇を獲ってきて欲しい」

「〇〇を届けて欲しい」

「〇〇の調査をしてほしい」

 

それぞれの「〇〇〜ほしい」を達成すると準備されていた次のムービーやストーリーに進めるという流れ。序盤から終盤までほぼ「お使いクエスト」。

ストーリーやキャラクターはとても素敵で、BGMも相まって最高の世界観を醸成しているのですが、ストーリーを進めるために「お使いクエスト」を強要される感覚が拭えなかったのは残念でした。

 

どちらかというと、冒険の中で未知のものに遭遇していって、次の目的地が自然と決まっていくストーリーが好みなので、拠点から何度もお使い指令が出されて、それらをこなしていくのは、「楽しい」と感じるよりも「疲れ」が勝ってきます。

 

なお、周回(4周)前提である点

 

本作はニーアオートマタ同様、周回プレイによりストーリーが補完・解放されていく設計です。

ニーアオートマタと違って、プレイアブルキャラはニーアのみとなるため、少々飽きやすい点に注意が必要です。大筋は1周目の内容と変化が無く、差分を見るためだけに同じストーリーを何度も見ることになるのが少々辛いところ。

2周目はマモノ視点が多く挿入され、1周目では聞こえなかったマモノの声が聞こえるようになります。

3周目ではデポル・ポポルの会話が挿入されますが、ムービーではないため特別感は薄めです。強くてニューゲームによる3周目とはいえ、青年期序盤から終盤まで最短で駆け抜けても3時間ほどかかるため、Dエンドのために4周目は避けたいと感じるほどお腹いっぱいに。

 

ここで、悩んだ結果3周目のクリア前データを使って、Cエンド達成後にDエンドを進めることにしました。

これでプレイ時間2時間30分ほど節約。

 

そして、Eエンドを見るために、4周目の少年期で2回目のカイネに会うまで1時間半ほど一気に進めてから、Eエンドルートを達成しました。

 

 

感想まとめ

 

実際に4周目プレイして、大分時間がかかった気がしますが、Aエンド〜Eエンドを通しての総プレイ時間は33時間でした。

途中で金策目的の「釣りクエスト」や道中気になった「サブクエスト」を消化してたこともあり、3〜5時間ほどプレイ時間が伸びています。

 

「メインクエストのみ+D・Eエンド到達条件」を目指してプレイする場合は、25時間ほどかと思います。

 

全エンドクリアして、ニーアレプリカントを終えるのが「寂しい」と感じる一方、「あぁ、やっと終わった」とも感じています。

 

ストーリーや世界観はすごく素敵なのですが、8割同じ内容を4周近くプレイしないと差分の確認ができないのは何だかスッキリしませんでした。

 

もしもこれが、1周目「ニーア」、2周目「カイネ」、3周目「エミール」といったように、プレイアブルキャラが変化した上で、各キャラの心情を掘り下げていく内容であったらもう少し気持ち良く周回プレイができたのかもしれません。

※本作の続編である「ニーアオートマタ」ではプレイアブルキャラが変わりましたね。

 

その上で、本作「ニーアレプリカント」に対する僕の感想としては「全体的にハイクオリティなアクションRPG」です。

 

お使いクエストが多すぎるとか、周回要素がめんどくさいとか、頻繁にロードが入るとか、細かい不満点を挙げるとキリがないですが、「キャラ」「ストーリー」「音楽」「ゲームシステム」のバランスが良く、プレイし終えた後の余韻は形容し難いものがあるほどです。

「ニーアオートマタをプレイしたけど、ニーアレプリカントは未だなんだよね」というプレイヤーは、今すぐにでもプレイした方が良いです。

 

「ニーアオートマタ」の世界に繋がる前日譚をぜひお楽しみください。

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