幻影異聞録#FE Encoreをようやく全クリアしました。
攻略情報は見なくても無事ラスボス撃破までスムーズに進行することができたため、本作の難易度は他のATLAS作品よりも優しめだと思います。
※何度かゲームオーバーにはなりましたが、ラスボス対策を行ってギリギリ勝利という感じです。
クリア時間は、ちょうど40時間でした。
メインストーリー+サイドストーリー&EXストーリーを中心にクリアし、街中のリクエストはほぼ無視してこのくらいの時間です。
それでは、早速評価・感想を書いていきたいと思います。
評価・感想
ボリューム | ★★★★☆ |
ストーリー | ★★★☆☆ |
グラフィック | ★★★☆☆ |
音楽 | ★★★★☆ |
操作性 | ★★☆☆☆ |
難易度 | ★★★☆☆ |
総合評価としては、【★★★★☆(星4つ)】。
全体的に明るくポップな印象である反面、敵ミラージュの存在理由の薄さや緊迫感の欠如などにより、フォルトナ事務所メンバーを中心とした「日常系ドタバタコメディ」に終始したゲームでした。
芸能界という題材自体は良いのですが、織部つばさがスターダムを駆け上がるまでの軌跡が急展開すぎるのはシンデレラストーリー感満載過ぎるきらいがあります。
音楽に関しては、サイドストーリークリア後の挿入歌などがとても良くて、何度か聴き直したくなるほどです。
ダンジョンBGMは単調な音楽の繰り返しと、効果音はやや安っぽく、もったいないと感じた部分。
戦闘の快適さはトップクラス
戦闘は快適です。
直接戦闘可能なメインキャストは3人ですが、レディアントスキル「飛び入りキャスト」を習得すると、サブキャストもどんどんセッションに参加してくれるようになります。
加えて、サイドストーリーをクリアすることで、デュオアーツを覚えることができ、セッション中にランダムで使用できる場合も。
こうしたセッションによる10コンボ以上の追加攻撃と、デュオアーツによる回復・状態異常・補助効果付きのダメ押し攻撃により、敵のHPはみるみる減少していきます。
セッションやデュオアーツが長くなり過ぎると、アニメーションが冗長になりますが、クイックセッションをONにすることで一気に短くなります。
「とにかく気持ちのいい戦闘を楽しみたい!」というプレイヤーには向いてるシステムでしょう。
ストーリー展開はやや平坦
途中のレビューでも何度か挙げましたが、終始渋谷を中心とした東京界隈だけでもトラブルだった上、敵キャラが主人公周りの関係者中心。
それ故に、ストーリー展開としては「平坦」という印象に落ち着きました。
見たこともない敵、見たこともない場所、何が起きるのか分からないドキドキ・ワクワク。
そういったものはバッサリと切り捨てられていて、シンプルに「芸能界っぽい華やかな舞台を演じるついでに、ミラージュ退治」という構図のストーリーです。
「ギャルゲーをRPGに置き換えたらこうなった」感が強いと言えるかもしれません。
ダッシュできないことへの不満
ずっと歩き続けます。
最初から、、、
最後まで。。。
ダンジョン内で敵に追われてても、早く駆け抜けようとしても、樹はダッシュをしてくれません。常に一定速度を保った状態での小走り風歩き。
ヤキモキも最大限に達してしまう中、ひたすら敵シンボルを剣で殴ってエンカウントしないようにしていました。
それでいて、ワイルドエネミーは剣で殴ってもひるまないため、どうしてもエンカウントしてしまい、面倒ながらも経験値稼ぎがてら戦闘をするハメに。
華麗なレベルデザイン
レベルデザインがとても華麗。
章ごとに進めるイドラスフィアが異なるのですが、新しいイドラスフィアでは敵ミラージュのレベルが主人公たちよりやや高いくらいで遭遇していました。
ワイルドエネミー以外の敵ミラージュは基本的にレベル固定にも関わらず、普通に探索を進めていくだけで、適正レベルに上がっていくテンポの良さは心地良ささえ感じます。
無駄なレベル上げ作業をしなくても、通常通りダンジョン攻略していくことで詰まることなく進めていくことができるため、本作のレベルデザインはかなり高品質だと思います。
音楽・BGMはどうか
サイドストーリークリア後のアニメーション等で流れる音楽や歌はかなり楽しめました。また、戦闘中にランダムで発動できるデュオアーツ中も歌が流れます。
全体的に耳触りの良い曲が多く、聴いてて楽しい気分になれるものばかり。
一方で、ダンジョン内のBGM。
これは単調過ぎました。
「ペルソナ5」では、パレス内探索中にテンポの良い歌入りのBGMが流れるため、スタイリッシュさが際立っていました。
反面、「幻影異聞録#FE Encore」はひたすら短い構成の無機質なBGMが無限リピートされるため、探索中に「さっさとボスエリアまで着かないかな」と何度も思うことに。
もう少しBGM周りのクオリティを上げてくれるとプレイのモチベーションアップにつながったかなと感じています。
まとめ
全クリア後に、本作を改めて評価をすると「(あと一歩で)秀作」です。
プレイヤーにとって長過ぎるダンジョンは楽しさよりも苦痛に繋がる場合があり、更には単調・無機質なBGMがそれを助長させます。
クリアまでのモチベーションとして、サイドストーリークリア後のアニメーションや新しく覚える技・魔法・スキルによる快適な戦闘。
真・女神転生シリーズやペルソナシリーズにある「悪魔合体」が、「カルネージユニティ」という武器作成要素に置き換わっていますが、あまりワクワク感はそそられませんでした。
ただ、レベルデザインが華麗であるためか、サクサクと先へ進めるため、途中でやめてしまうような感覚に陥ることなく、Switchを起動して淡々と攻略を進めることができるくらい楽しむことができます。
幻影異聞録#FE Encoreをプレイするか悩んでいる方に向けて、「割と“あり”ですよ!」とだけお伝えしておこうかと思います。
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