映画ONE PIECE「STAMPEDE」公開一週間後にようやく映画館で観ることができました。
今作のテーマは「仲間への信頼 VS 己自身の力」であり、ルフィ対バレットの闘いを通して自然に描かれていました。
映画ONE PIECE「STAMPEDE」評価
【総合評価】★★★★☆(星4.5)
【作画】★★★★★(星5)
【脚本】★★★★☆(星4)
【キャラクター】★★★★☆(星4)
【初見オススメ】★★★☆☆(星3)
「海賊万博」とワンピースキャラ(ほぼ)総出演
数年に一度、不定期に開催されるという「海賊万博」への招待状が届き、麦わら海賊団は海賊万博が開催される島へとゴーイングメリーにて向かうことに。
「”祭り屋”ブエナ・フェスタ」率いるフェスティバル海賊団とインペルダウンレベル6最悪の脱獄者「ダグラス・バレット」が手を組み、世界中の名だたる海賊を集めて水面下で”とある計画”を画策している模様。
こうした経緯で開催される海賊万博では、「最悪の世代ルーキー達」「他の海賊達」「七武海」「海軍」「革命軍(一部)」が入り乱れ、「海賊王(ゴールド・ロジャー)の宝」を奪い合います。
登場キャラクターがとても豊富で、ざっと覚えている範囲で登場したキャラを書き出しただけでも下の通り(ほぼ)総出演していました。
【最悪の世代 ルーキー(超新星)達】
ユースタス・キャプテン・キッド
キラー
ディエス・ドレーク
バジル・ホーキンス
トラファルガー・ロー
ジュエリー・ボニー
スクラッチメン・アプー
怪僧ウルージ
カポネ・ベッジ
※ルフィ・ゾロは言わずもがな
【革命軍】
サボ
【(現)王下七武海】
ジュラキュール・ミホーク
ボア・ハンコック
バーソロミュー・くま(サイボーグ)
千両道化のバギー
【四皇】
マーシャル・D・ティーチ
【海軍】
スモーカー
たしぎ
黒檻のヒナ
コビー
ヘルメッポ
ボルサリーノ
サカヅキ
戦桃丸
藤虎
モンキー・D・ガープ
センゴク
その他大勢
【CP0】
ロブ・ルッチ
【映画専用】
ダグラス・バレット
ブエナ・フェスタ
歌姫アン
ドナルド・モデラート
【その他】
ペローナ
クロコダイル
???(エンディングにて登場)
100分もの短い映画に、上で書いた全キャラがしっかりと自身の役割を持って登場します。これはまさに「ワンピースを総まとめにしたお祭り映画」と言っても過言ではないでしょう。
バトルパート多めで中だるみ無し
マンガ原作の作品を映画化する場合、映画独自のストーリーとなる以上、「中だるみ」っぽい展開というのも時折発生しがちです。
ただ、今作では説明パートをほぼ全て省いていることと、全体の7割ほどがバトルパートであることから、スピーディなストーリー展開で構成されていますので、終始飽きずに観ることができます。
あの懐かしのキャラクターたちが活躍
ワンピース本編を追いかけていると、どうしても抜けがちな過去の登場キャラクターたち。
今作「STAMPEDE」では主要な過去のキャラクター達にスポットライトを当て、それぞれに活躍の場を与えていました。
折しも、最近観劇した劇団四季のアラジンやライオンキングを思い起こした結果、「ああ、ワンピースキャラクターほぼ総出演のミュージカルみたいなんだ」と納得。
本作の本当の主人公は「ウソップ」
普段脚光をあびる機会の少ないウソップ。2年の修行期間を経て、“狙撃手”としての実力をしっかりと伸ばしますが、フィジカル面は相変わらず弱いまま。
海賊王の宝争奪戦で(バギーの次ですが)真っ先に中身を見るも、宝を守ることができずに奪われてしまいます。
ボロボロの状態で、最後はルフィに泣きついて、代わりにバレットを倒してもらうのかと思いきや、しっかりと活躍の場が用意されているのでご安心を!
ワンピースを読んだことがない人にはオススメし辛い
一方で気がかりな点も。
ワンピースキャラクター総出演ではあるのですが、それ故に登場キャラクターの詳細な説明や所有する能力などの説明は全て省かれています。
そのため、いわゆる「アラバスタまで読んだ」や「空島まで読んだ」という人は内容についていくのが難しいように感じられます。
また、ワンピース本編を読んだことがない人に至っては“チンプンカンプン”状態で100分間拘束されてしまいますので、量は多くとも原作は追いかけた方が良いですよ。
インフレ加速によるバスターコールのインパクト低下
ニコ・ロビンの故郷「オハラ」は、バスターコールによって世界地図からその姿を消しました。
バスターコールとは、海軍中将5人と軍艦10隻という巨大勢力、、、
巨大??
インフレが進んだ今となっては、中将5人と軍艦10隻連れてこられたところで、ルフィなら割とあっさり切り抜けられそうな気がします。
(むしろ藤虎1人連れてきた方がよっぽど脅威、、、)
もしくはガープ1人やってくるだけで、麦わらの一味はあえなく散り散りになるかもしれません。
モモンガ中将やオニグモ中将が来ても、なんだかあまり怖いと感じられなくなったのは、ルフィたちが強くなりすぎたのか、過去の中将たち(クザン・サカズキ・ボルサリーノ)が脅威すぎたのか。
ラフテルの綴りと「笑い話」
ワンピースが眠るとされるグランドラインの最終目的地「ラフテル」。
この島の名前を英語表記すると「Laugh Tale」。
英語読みで直訳すると「笑い話」と書かれています。
ということは、グランドライン最終目的地であるラフテルはまさかの「笑い話」と言えるような想定外の形をしているか、思いがけない場所に位置しているということでしょうか。
個人的には、成層圏や宇宙に存在するのではないかと妄想しています。
まとめ
全体を通して今作を評価すると、ワンピースファンはニヤリとできる場面が随所に散りばめられているのを確実に実感できますので、「観るべき」一択です。
個人的にお気に入りのシーンはハンコックとルフィの掛け合いと、ブチギレ顔のハンコック。
久しぶりに映画を観た後に「スッキリとした気分」で劇場を後にできたような気がします。