【レビュー】(FF7R)クリア後の評価・感想を書いてみたー女装クラウドのパートが一番お気に入りー

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FF7Rを全クリしました。

プレイ時間総数は約35時間で、クリア時のレベルは40程度(最大50)でした。

前回の記事では、プレイ途中の感想を書いてみましたが、評価の観点を踏まえてクリア後に感じたことを書いておきたいと思います。

 

目次

評価

 

★★★★☆(星4つ)

 

ストーリー ★★★★☆

グラフィック ★★★★★

音楽 ★★★★★

操作性 ★★★★☆

難易度 ★★★☆☆(難易度選択あり)

 

 

面白いと感じたポイント

 

今作を全クリアまでプレイして、僕が「ここは面白い」と感じたポイントは以下の通りです。面白いと感じつつも、少しだけ「んー???」と思った点についても触れながら書いていきます。

 

グラフィックは最後まで最高峰

 

今作はプレイ開始の時点から、グラフィックの綺麗さに度肝を抜かれましたが、最後までプレイした今でも同様に度肝を抜かれっ放しでした。映像のクオリティ、魅せ方、表現の丁寧さについては本当に最先端のJRPGと言っても差し支えないレベルです。

 

実際にJRPGでここまでの映像美に到達できるゲームはFFシリーズくらいのものでしょう。デス・ストランディングも映像美についてはかなり高評価と聞きますが、中世っぽい世界観での剣と魔法と機械が入り交じるファンタジー作品のキャラクターをここまでリアル調に再現しつつ、造形が破綻していないという点で考えると本当にハイクオリティと言わざるを得ません。

 

キャラクターごとの掘り下げは随一

 

原作FF7では登場シーンがかなり限られていたアバランチメンバー(ウェッジ・ビッグス・ジェシー)が準メインキャラばりに登場し、彼らの生い立ちや葛藤について細やかに語られていきます

 


ストーリー重視のプレイヤーにとっては彼らに関するここまで深い掘り下げはプレイする上でテンポを阻害する要因と言える一方で、FF7の世界が大好きなファンにとっては嬉しい配慮とも捉えられるので評価が難しい部分でした。

 

 

また、ティファ・バレット・エアリスに加え、マリンに至るまでかなり長い尺のムービーシーンが用意されていて、コントローラを握っていた時間と置いていた時間がイーブンくらいのような覚えがあります。良く言えば、映画を見るような感覚でゲームプレイを楽しめると言えます。

 

セフィロス、クラウド好き過ぎ説

 

 

セフィロスがちょいちょい登場する今作。

最序盤からことあるごとに登場しては、

 

「やあ、クラウド」

「元気か、クラウド」

「クラウド」

「クラウド、、、♡」

 

と、プレイしていてちょっと恐怖を感じるくらい熱烈にクラウドを追いかけ回してきます。

ちょっと露骨なくらいの愛情表現な気もしますが、クラウド対セフィロスの構図を深く印象付けるにはこのくらいの登場回数も必要だったのかもしれません。

グラフィックが綺麗になったことから、セフィロスも画面映えするので何度も登場するのは嬉しいのですが、登場理由を明確にしておいた方がプレイヤーの混乱(不必要なストーキングという印象)を招かないと思いながらプレイしていました。

 

JRPGの新しい方向性

 

従来のFFシリーズで採用されれきたアクティブコマンドバトルを次の段階に進化させつつ、アクション面を強めた戦闘スタイルへと変貌。この点は賛否両論あると思いますが、僕個人としては前向きに楽しめたので良いと感じたポイントに含めておきたいと思います。

 

ただ、少し気になったのが「敵の攻撃がスーパーホーミング」なせいで、回避しても回避しても被弾する確率がとても高く、最終的には「レベルを上げて物理で殴る」という戦法が最も効果的だった点。恐らく海外市場を踏まえた今後のRPGはアクションをベースとした設計にシフトチェンジしていくと思いますが、回避の仕様だけはもう少し丁寧に作り込んで欲しかったというのが本音です。

 

FF7Rで感じたアクション面での不満を解消するため、クリア後にダークソウル3をプレイしましたがアクション操作性の完成度はダークソウル3に軍配が上がります。

 

女装パートがお気に入り

 

ただ、とことんリソースをお笑い要素に全フリしたであろうクラウド女装パートはプレイしていて終始楽しんでいました。普通に女装が板についているクラウドさんですが、延々と無表情を決め込みます。

 

ティファを救うためと言いつつ、完全に面白半分でクラウドの女装に手を貸すエアリス。そして、なぜか蜂蜜の館でダンスに興じることとなり、その勢いで凛とした宝塚ばりの格好に変身させられる元ソルジャークラス1stな(はずの)クラウド。

 

コルネオの館に飛び込んですぐに女装が終了するわけでもなく、そのまま面白いやりとりがどんどん続いていくのを見ると本当に現代技術でリメイクしてくれてありがとうと感じる素晴らしい出来栄えに感じました。

 

特にお気に入りのシーンは、コルネオの館でティファと邂逅した際、女装した姿を見られて思わずクラウドが口走った「感想はいらない。他に方法が無かった。」と必死に言い訳するところ。

 

しかも驚くほど真顔。

 

 

惜しいと感じたポイント

 

35時間を費やして走り抜けた中で、不満というか惜しいと感じたポイントもいくつかあります。

 

マップの使い回しが多い

 

ここは制作期間の関係上、やむを得なかったのかもしれませんが、マップの使い回しがとて多いと感じました

ミッドガルのスラム街は五番街〜七番街を何度も行ったり来たりさせられる上、入り組んだマップ内をサブクエストで歩き回されるのは若干辛かったです。

 

また、プレートの上に行っても、基本的なマップ使い回しスタイルは変わることがなく、魔晄炉内を探索する上で何度となくコピペダンジョンっぽさを感じずにはいられませんでした。また、基本的にはラストオブアススタイルで、マップ探索はできず一方通行で進んでいく仕様です。

 

ダンジョンを探索する楽しみや、意外な宝を拾うといった楽しみが削がれたのは寂しいと感じました。

 

召喚獣を自由に呼べない

 

召喚獣はストーリー展開の中で入手可能なものと、隠し要素として入手可能なものに分かれていました。特にチャドリーレポートを達成しないと入手できない「リヴァイアサン 」や「バハムート」に関しては、きちんとストーリーバトルの中で自由に使えるようにして欲しかったです。

 

加えて、イフリートやシヴァ、でぶチョコボといった一般的な召喚獣さえも、ザコ戦では呼ぶことができず、ボス戦等限定である点も残念でした。強敵と戦う際のサポートキャラと考えればやむを得ないかもしれませんが、ファイナルファンタジーシリーズ作品として考えれば随分限定的な使用方法に変更したのだなとマイナス面を強く感じます。

 

分作であることが尾を引く

 

そして何よりプレイヤーの多くが感じている不満点として挙げられる「分作」というデメリット。制作時間が必要なのは仕方ないことですが、初回の制作発表から長期間待たせた挙句、「ミッドガル脱出まで」というのはやはり満足度を下げる要因です。

 

オープンワールドでもなく、メインストーリーも決まっており、世界観やゲームシステム、キャラクター設定も全て完成しているFF7であって、あまりにもリメイクに時間を要し過ぎているというのが大きな問題点でしょう。

 

いちプレイヤーとしては、せめて物語完結までのロードマップや制作期間の目安などをもう少し明らかにしてほしいという気持ちでいっぱいです。

「完成するまで買わない」と思っているプレイヤー層も間違いなく多数いるので、3部作くらいを見込んでいるなら、そう言ってほしいものです。

 

いつまでも未完成のゲームを待つのは辛いものがあります。

 

シナリオ改変を前提に描かれている

 

この先、エアリスに関してはシナリオ改変を予定しているかのように、原作には登場しなかったフィーラーという存在や、世界のループを匂わす表現などの要素が散りばめられています

 

恐らく、次回作における「ifルート」への布石としての立ち位置なのだと思いますが、やや露骨な印象も感じられます。とはいえ、「新しいFF7」として見たときには、それも1つの語り口であると納得してプレイすることも可能ですので、この点は評価が分かれるところでしょう。

 

やはりボリュームが気になる

 

そして最後に、今作のボリュームについて僕が感じた本音を書いていきます。

FF7Rのボリュームは「やや不満」に落ち着きました。上で書いたように、

 

「マップの使い回し」

「サブキャラの異様なまでの掘り下げ」

「制作期間に対して完成したのはメインストーリー10分の1程度」

「ムービー時間とプレイ時間がイーブン」

 

等々、「これって本当にそうする必要あった?」と感じる箇所が随所に残されていました。

ゲームを作りたいのか、映画を作りたいのか分からない中途半端な完成度であることがすごく勿体無いと思わせる点だと思います。

 

総評・まとめ

 

映像・ストーリー・キャラ・新機軸の戦闘等、多くの要素で挑戦的な取り組みであることが感じられ、プレイする価値があると思える良い作品でした。

原作では想像するしかなったルーファウスのイケメンっぷりも今作で顕になりましたし、メインキャラクターたちの掛け合いも面白くて、原作プレイ済みでも、未プレイでも幅広いプレイヤーにとって楽しめるよう作られていたのは良い点であると思います。

反面、「ボリューム不足」「制作期間に対する到達度の低さ」「蛇足と言える掘り下げ」「不満の残るアクション性」といった課題も感じられる作品であることも事実です。

 

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