ニンテンドーダイレクトの余韻が残る中、前回のニンダイで密かに話題となっていたソフト「クレヨンしんちゃん オラと博士の夏休み」。
夏休み開始頃に発売された際、限定版を予約購入していました。
本作を実際にプレイしてみて感じた評価・感想を書いておきたいと思います。
本作はナンバリングタイトルではないため、購入に踏み切るのが難しいですよね。
「オラ夏」を購入するか悩んでいる方は、この記事を参考にしてみてくださいね!
評価・感想
ボリューム | ★★☆☆☆ |
ストーリー | ★★★☆☆ |
グラフィック | ★★★★☆ |
音楽 | ★★★☆☆ |
操作性 | ★★★☆☆ |
難易度 | ★☆☆☆☆ |
実際にプレイした印象として、原作の世界観とゲームシステムはよくまとまっていました。
激しいバトルをガチャガチャするタイプのゲームではないため、じっくりあちこち歩き回りながら、時間を気にせず楽しみたい方に向いているように思います。
一方で、やりこみ要素やストーリー展開に物足りなさを感じる箇所があり、ボリューム感ももう少し欲しかったところ。
子ども向けのゲームに寄りすぎて、「ぼくのなつやすみ」シリーズが好きな大人プレイヤーを置いてけぼりにしてしまった印象が強いと感じました。
クレヨンしんちゃんワールド
野原しんのすけ・ひまわりを始めとして、野原一家はひろしの出張に合わせて熊本のアッソー(阿蘇)へと足を運びます。
みさえは旅行気分のお陰か、ガミガミモードではなく、優しいお母さんモード。
今回はシロもちゃんと旅行に連れてきてもらえています(普段のアニメ・映画では忘れられることが多いのですが、、、)。
安定の野原一家勢揃いというだけで、クレヨンしんちゃんワールドへの没入感を実感することができます。
「かすかべ防衛隊」は登場する?
残念ながら、「かすかべ防衛隊」は登場しません。
風間くん・ネネちゃん・ボーちゃん・マサオくんに似た子たちは登場しますが、「かすかべ防衛隊」を結成して何かするような活動はありません。
代わりに「アッソー防衛隊」は居ますが、本家本元には敵いません。
特に映画等で活躍する彼らの活動をゲームの中で楽しめないのは少々寂しいものがあります。
「あの頃」の記憶を呼び起こす
ノシタルジックな風景とのどかな音楽に誘われて、気づけば遠い過去に体験した「あの頃」を思い出させてくれる不思議な空気感が内在していました。
ゲーム中のBGMは控えめで、田舎特有の「水の流れる音」や「虫の鳴き声」といった環境音が中心。
自然豊かな実家に帰省して、辺りを散策しながら魚や虫を捕まえて回るだけで1日が過ぎてしまう感覚。
ゲームを通して、子どもの頃の自分に戻ったような感覚に陥るのはなんだかフワフワした気持ちになります。
ゲームとしては物足りなさも
軽めの収集・探索要素を中心としたゲームのため、がっつりゲーマーにとっては物足りなさが残るボリューム感。
上で挙げた「クレヨンしんちゃんワールド」や「ノスタルジックな世界観」がそれほど好きでない場合は、合わないかもしれません。
本作は「しんちゃん」を通して、「子どもだったあの頃」を思い起こすような内容ですので、じっくりのんびりゲームをプレイする方にはぴったりハマるでしょう。
探索中、NPCがほぼ動かないせいで、不気味な感じがしました。
「スカイリム」や「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」ほど動き回って欲しいとは言いませんが、もう少しNPCの動きにバリエーションがあった方が嬉しかったです。
「恐竜バトル」で軽い戦闘
「恐竜バトル」というバトル風要素もあります。
戦闘システムとしては「豪華なじゃんけん」です。
(どことなく「ムシキング」の要素が織り交ぜられている気がするのは気のせいであるような、無いような)
恐竜バトル開放後は、マサヤのいる秘密基地内にある段ボールを調べると何度でも遊ぶことが可能になります。
恐竜バトル大会ではかすかべ防衛隊に似た子どもたちと対戦することができます。
運要素も絡むため、「恐竜バトル大会で勝てない」ということもあります。大会は開催日の当日中であれば何度でも挑戦できますので、勝てるまで繰り返し参加するのも良いでしょう。
「ぼくなつ」と「オラ夏」
「ぼくのなつやすみ」シリーズの代わりになると期待されていた「オラ夏」。
実際にプレイしてみると、ノスタルジックな世界観や田舎特有の雰囲気こそ「ぼくなつ」を踏襲しているものの「クレヨンしんちゃん」要素の主張が大きいため、やや「子ども向けゲーム」に寄せられていた印象でした。
もう少し大人向けなダークさや、ふとした時にリプレイしたくなる要素が盛り込まれていたら全体的な評価は1段階上に位置することになったかと思います。
映画クレヨンしんちゃんシリーズで言うところの「オトナ帝国の逆襲」のような「昭和感全開」のノスタルジーを打ち出すことができれば、大人プレイヤーは完全に本作の虜となっていたでしょう。
まとめ
「クレヨンしんちゃん」×「ぼくのなつやすみ」を上手に掛け合わせたところまでは良かったのですが、子供向けを意識しすぎてやや物足りなさが目立つこととなったソフトです。
とはいえ、クレヨンしんちゃんの世界観が好きな方、ぼくのなつやすみの世界観が好きな方の両方ともに刺さる部分があるため、おすすめできないわけでは無いという二重否定を強いられる展開。
他にプレイするゲームが無くなった時の箸休めとして選択しても良いかもしれません。