【レビュー】(十三機兵防衛圏)全クリアしたので評価・感想まとめてみたーPS4版・ニンテンドースイッチ版共通ー

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十三機兵防衛圏を全クリアしました。

クリア時間は約30時間。

 

本作は大きく3つのパートに分かれており、追想編に20時間、崩壊編に10時間ほどかかっています。

なお、究明編は各キーワードのアーカイブであるため、物語を補完する役割のパートです。

本作の評価や感想について、本エントリにて紹介していきます。

 

2021/11/29追記

「十三機兵防衛圏」のニンテンドースイッチ版が発売されることとなりました。

本作の購入に悩んでいる方は、本エントリを参考にしていただければ幸いです。

※物語の核心に迫るネタバレなどは記載していません。

 

 

目次

評価・感想

 

ボリューム ★★★☆☆ 
ストーリー ★★★★★
グラフィック ★★★★☆
音楽 ★★★★★
操作性 ★★★☆☆
難易度 ★☆☆☆☆

ボリュームは多い・少ないというより、小さな分岐が多数ある一本道のストーリーのため、普通ラインと感じました。

取り返しがつかない要素が無い代わりに、周回要素も無いのが少し寂しいところ。

 

また、難易度に関しては、ストーリーを追いかける追想編はボタンを押していくことで先へと進めるので評価外。加えて、機兵を操作してダイモス(D)を倒していく崩壊編はノーマルでも街やターミナルへのダメージをほぼ受けること無くクリアできるため、難易度は低いと言えます。

 

おもしろいと感じるポイント

 

本作で特筆すべき点は、ストーリー・グラフィック・音楽の3点。

特に崩壊編のボス戦で流れるBGMはテンションを上げてくれる最高の要素となってくれていました。

 

【渚のバカンス】

 

グラフィックは今時珍しい2D形式。

プレイ序盤は結構ストレスを感じながら進めていましたが、慣れるとこの世界観にマッチした表現であるように思えるようになっていました。

夕日の表現が特に綺麗で、社会人プレイヤーにとっては「あの日過ごした青春の1ページ」を思い起こさせてくれる気さえするかもしれません。

キャラクターごとの細やかな表情や動作が丁寧に描いていて、没入感を削がれることなくプレイできます。

 

懐かしくも、だが斬新な物語

 

ストーリーパートでは、13人のキャラクターを個別に操作していき、ダイモス(D)との最終決戦に向けて小さく分割された話を追いかけていきます。

時系列が複雑で、キャラクターごとに体験できる視点が異なる為、ストーリー進行を理解するのには少し頭を使う必要があります。

ただ、3D・オープンワールド・アクションという、今では「当たり前」のように取り入れることを余儀なくされている要素を全て排除して、ストーリー特化の斬新なゲームとしてまとめ上げていることにかなり驚きました。

 

各キャラクター1人1回あたりのプレイ時間は10分前後。ひたすら出来事を追いかけていく作業が中心になるので、後半は眠気に負けそうになることが多々ありましたが、しっかりと追いかけ切りました。

※「焼きそばパン」を連呼する比治山パートは、重々しいストーリーが続く中でのちょっとした休憩ポイント。

ストーリーがこの作品の全てと言ってもいいほど、練り込まれたプロットを追体験していくことでジワジワと「このゲーム、面白いじゃん」と思えてくるようになっています。

そのため、ストーリーに関わるレビューはネタバレに繋がる恐れがあるため、安易に発言ができないのが心苦しいところ。

 

「神ゲー」かどうかについて

 

一時期、不自然なほど業界関係者から高評価で持ち上げられた本作。

実際にプレイしてみるまで、「神ゲー」という噂は聞くものの、いまいちどういったゲームなのか、プレイした感想はどうなのか、買う価値はあるのかといった疑問が浮かびます。

もしかしたらいわゆる「ステマ」なのかもしれないと半信半疑ではありました。

そのため、値下がりしてから購入しようと決めて、十三機兵防衛圏の値段が下がるのを待っていたのですが、一向に下がる気配がありません。

社会人ゲーマーにとって、仕事終わりにゲームをプレイする時間を作るのは至難の業です。

そんな忙しい日々の中からなんとか捻出したゲーム時間を「つまらないクソゲー」に充ててしまったら時間の無駄でしかないのです。そのため、新規IPのゲームを購入する上では、そのゲームが「面白い神ゲー」であるかをきちんと判断する基準が求められます。

僕の場合、特にプレイステーション系のゲームでは中古価格市場を注視しています。

 

「中古価格」というバロメーター

 

ゼノブレイド2然り、ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド然り、人気のゲーム作品は悉く値下がりしないため、中古価格であってもほぼ定価に近い値段で売られていたりします。

発売から半年以上経過するのを待ち、十三機兵防衛圏の中古価格・新品価格がどのように推移するのかこまめにチェックしていました。すると不思議なことに、本作は上記の任天堂を代表する人気ゲームと同じように、中古価格が全然下がらない。新規IPにも関わらず、安定した高価格帯をキープし続けて1年近く経過。

これにより、本作が多くのプレイヤーにとって「中古に出したくない良作以上のゲーム」と感じていることを実感しました。

最近のPS4ソフトは発売後半年以内に定価の半額以下となることが多いため、発売後に少し待ってから購入・プレイすることが多いのですが、上のAmazon価格やレビューを参照すると、十三機兵防衛圏は「高評価、故に高価格」ということが分かります。

 

新品でも値下がりせず、中古でも高価格帯。

ということは、プレイする価値は十分あると判断するに至ったのです。

 

散った記憶が、物語を形作る

 

本作における主人公13人は、以下の通りです。

僕個人の主観で、13人(+1人)の特徴や崩壊編での役割などについて雑に簡単に紹介していきたいと思います。

 

鞍部 十郎

 

ザ・主人公。

と思わせる立ち位置ですが、プレイ中の存在感は薄かったです。「僕、またなんかやっちゃいました〜?」感のある話ぶりで、周りのキャラがヤキモキする様子を見て、こちらもヤキモキしていました。

搭乗する機兵は、第二世代。

近接戦闘・小型サポート機発出・中距離爆撃と色々できますが、最終的に控えにいてもらいました。

 

 

冬坂 五百里

 

重要な立ち位置のキャラ。

、、、であるはずなのですが、印象はやや薄め。

冬坂を巡って周りはあっちこっちと動き回るのですが、本人が何をどうするわけでもないので、やや中途半端な立ち位置でした。

搭乗する機兵は、第二世代。

シールド・リペアを中心に立ち回るスキルを持っていましたが、目立った攻撃スキルが無いので鞍部十郎と同様、万年ベンチ要員。

 

 

薬師寺 恵

 

一転して、自己主張強めの薬師寺さん。

魔法が使えるネコ「しっぽ」との契約に従い、魔法使いたちを狙って銃を片手に帆走します。魔法のステッキではなく、銃であるのがまた面白いところです。

鞍部十郎の家に押しかけ女房のように居座り、学校終わりにご飯を作って待っている等、健気な一面も。

搭乗する機兵は、第四世代。

戦闘にはほぼ全て出場してもらいました。第四世代は近距離・中距離ともに隙がなく、使い勝手が良すぎました。

 

 

関ヶ原 瑛

 

本作の「ザ・イケメン」枠。

口ぶりにややキザっぽさが感じられる点を除けば、安定的に好評価を獲得できるルックス・性格・声色です。

記憶が混濁しているせいで彼に関する出来事を追いかける際は、何が起きているのか理解するのに少々苦労しました。

搭乗する機兵は、第一世代。

地上近接特化のため、空中の敵や遠方の敵と戦う際は一手間加える必要がありますが、ほぼ全ての戦闘にフル出場してもらいました。

第一世代は最大強化したデモリッシュブレードで大型のダイモスを1〜2回で撃破できるのでとても便利でした。

 

 

南 奈津乃

 

ブルマ女子。

陸上部設定なのでブルマ姿であることはやむを得ません。しかし、ブルマ姿で街中の至る所を歩き回るものでしょうか。

細かいことはさて置き、明るく快活な彼女は、偶然出会ったロボット「BJ」とともに、各セクター間を移動して回ります。

裏表のない性格であることから、ファンが多いキャラだと思います。

搭乗する機兵は、第三世代。

遠距離型のため、ひたすら最大強化したミサイルレインで焼き払います。第三世代・第四世代中心の編成するとほぼ勝ち確定となるので、安定した戦いが可能。

 

 

三浦 慶太郎

 

軍人少年。

薬師寺お手製のハンバァグが大好物の硬派な思春期男子という属性です。個人的には生真面目な彼の性格がすごく好きです。

南奈津乃と行動を共にする機会が多々あるのですが、鈍感な南は三浦の恋心に気づく様子もなく、彼を振り回していく様子がもどかしさを感じさせます。

搭乗する機兵は、第三世代。

めちゃくちゃ有能な機体で、最大強化のミサイルレインか超大型ミサイルを撃ち込んでいくだけで敵が溶けていきます。Sランクを取るのが難しい場合は、三浦くんを入れて遠距離爆撃で押し切ることをオススメします。

 

 

網口 愁

 

チャラ男。

言動は軽いが、芯は強い男、、、とかではなく、単にチャラ男。嫌いなキャラではありませんが、思い入れがあるキャラでも無いといった立ち位置です。

鷹宮由貴推しで、鷹宮に何度デートを断られても、ひたすら誘い続けるメンタルの強さには敬服します。

搭乗する機兵は、第四世代。

インターセプターを最大数設置して、薬師寺にシールドを張ってもらうことで安定した火力を出すことができます。近接はレッグスパイク、中距離はマルチロックミサイルと幅の広い戦い方が可能であるため、戦闘パートでは強力なキャラでした。

 

 

如月 兎美

 

無敵の女子高生。

繁華街のど真ん中で焼き鳥片手にダベることができる強靭なメンタルの持ち主。陰キャっぽい見た目に反して、属性が多い立ち位置のキャラ。

緒方念二とのカップリングにドキドキヒヤヒヤさせられます。色んな意味で。

搭乗する機兵は、第三世代。

ひたすらミサイルレイン・超大型ミサイル要員です。

ターミナル付近から一歩も動かずにダイモスを殲滅可能な強キャラのため、三浦・如月・南のいずれか1〜2人は常時攻撃組に入れておきたいところ。

 

 

鷹宮 由貴

 

女子に好かれるタイプの勝ち気女子。

特務機構の一員。

網口愁にしつこくデートに誘われるのを口では嫌がりながら、内心は満更でもない様子。緒方念二とは犬猿の仲のようで、顔を見合わせるたびに一触即発状態。

僕は割と、「女子に好かれるタイプの女子」は好感度高く感じる方なので、鷹宮パートはけっこう楽しく進めることができました。

搭乗する機兵は、第四世代。

インターセプター・マルチロックミサイル・レッグスパイクをひたすら撃ち続けるガチ戦闘機体。

 

 

緒方 念二

 

いわゆる「実は心優しい不良」。

最初は見た目が見た目なだけに、緒方パートをプレイするのが苦痛でしたが、物語が進んでいくとかなり好きなキャラになっていました。

意外と如月兎美のことが好きなようで、彼女に危険が及びそうになるとしっかりと守りに入るという漢気が良い感じです。

搭乗する機兵は、第一世代。

ガッチガチの近接特化キャラのため、関ヶ原瑛や比治山隆俊と同じように、的に近づいてはデモリッシュブレードで大型ダイモスを薙ぎ倒していく役割を担います。

なお、飛行タイプのダイモスを相手にするときはE.M.Pアトラクターで地上へ撃墜してから一掃可能。

 

 

東雲 諒子

 

痛い系女子。

見た目も中身も、ストーリー的にも。

東雲パートは謎が多いというか、物語が進んでいるのかどうかが分かりづらかったので、終盤まで後回しにしていました。暗い声色・表情の女子は少々苦手で、テンションが上がりません。

搭乗する機兵は、第二世代。

鞍部十郎・冬坂五百里・東雲諒子の第二世代トリオは、正直言って使い勝手が悪くて、出番はほとんどありませんでした。

移動は地上限定のため、遠距離のダイモスは第三世代と第四世代で焼き払うので出番なし。一方で、近距離のダイモスは第一世代で破壊。

なおさら出番がありません。

 

 

郷登 蓮也

 

物語終盤のまとめ役。

これまで見てきた各キャラクターのストーリー間の繋がりを自然と繋げていってくれる役割。そのため、彼を操作できるようになるのは、かなり後半となります。

重要な立ち位置の彼ですが、思い入れを感じる前に最終戦闘へと話が加速するため、印象に残りづらいのが玉に瑕。

搭乗する機兵は、第四世代。

薬師寺恵・網口愁・鷹宮由貴と同じように、インターセプターやマルチロックミサイルでダイモスを蹴散らしつつ、大型ダイモスをレッグスパイクで蹴り倒す役目を担う。

一家に一台、いや、一個師団に一機は欲しい貴重な存在です。

 

 

比治山 隆俊(&沖野 司)

 

ミスター焼きそばパン。

とにかく3歩歩けば焼きそばパンでお腹を満たしたい欲でいっぱいの比治山さん。同じ時代に生まれた三浦くんに焼きそばパンの素晴らしさを語るも、ハンバァグの素晴らしさを力説し返されるという事態に。

比治山を語る上で焼きそばパンはあくまでもおまけ。

女装した沖野司に対して恋心を抱くほどウブ(?)な比治山隆俊の姿には、気づけば心から応援したくなるプレイヤーが続出したとかしないとか。さらに、沖野司に騙されてイスに縛り付けにされたときは、体の一部に熱反応があったという噂で持ちきりの比治山さん。

同性が恋愛対象というより、見た目が好みのタイプであることで、恋心(と体)が素直に反応してしまうタチなのかもしれません。

搭乗する機兵は、第一世代。

緒方念二・関ヶ原瑛と同様の立ち回りが可能。脳負荷で出撃できない他の第一世代と交代しながら激戦区の最前線で縦横無尽に駆け回る役回り。彼のお陰で大型ダイモスのほとんどは通常の雑魚敵と変わらないほど柔らかい敵と成り果てます。

 

なお、比治山隆俊と沖野司は(色んな意味で)常に行動をともにしていきます。

そのため、比治山の紹介では沖野司も重要なキャラクターという意味でも、まとめて紹介します。

本作の追走編で事あるごとに搭乗する沖野司。

彼の正体は物語終盤で判明することになりますが、機兵に搭乗するメインキャラクターではありません。時には女装することも厭わない(どころか、楽しんでいる様子さえ垣間見える)。彼の目的が何であるか、本当の敵は誰なのか、複雑に絡み合う物語を一つひとつ紐解いていく彼の姿勢は本作の重要なパートを担っています。

まとめ

 

こうして見ると、ストーリーのプロットが面白いだけでなく、13人(+1人)のキャラクターそれぞれに、しっかりとしたキャラ付けがされている点も大きな影響を与えているようです。

本作のストーリーは全てのキャラクターが体験したことを追走することで、達成率100%を獲得することが可能です。また、物語を保管する解説は、アーカイブ編である究明編によりほぼ閲覧ができるため、裏設定やストーリーの考察予知はそれほど無いのも特徴的かもしれません。

十三機兵防衛圏公式保存記録というファンブックも発売されているので、本作をプレイした後に、細かい部分を補完したいと感じた方は、こちらの書籍を購入することをお勧めします。

 

既にコトブキヤなどからフィギュアが発売されるなど、根強い人気があることを感じさせられます。

ありきたりなオープンワールドやアクションゲームなどに飽きてきた方は、ぜひ本作「十三機兵防衛圏」をプレイしてみてほしいと思います。

 

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