無事にキングダムハーツ3のメインストーリーを終え、エンディングを迎えました。
最終的なプレイ時間は27時間ほどでした。
一見短いようですが、振り返ってみるとこれ以上長いと「引き伸ばし感」が強くなりますので、このシリーズには丁度いいプレイ時間なのかもしれません。
全てのワールドを渡り歩き、最後のキーブレード墓場をクリアしたばかりで記憶が新鮮な内に感想と総合的な評価をまとめてみたいと思います。
ディズニーワールドを回っている間は神ゲーを冠するレベル
オープニングを終え、オリンポスから順に回っていくディズニーワールドはそのどれもが丁寧で細かい作り込みがされています。
各ディズニーワールドのキャラクターたちは映画で見た彼ら・彼女らそのもので、「ディズニー映画の中を実際に体感している」かのような感覚に陥ります。
特に、トイストーリーやサンフラン奏京(ソウキョウ)の作り込みは半端なく、小物から町並み、登場人物に至るまで完璧に映画の世界そのものでした。
特に驚いたのが、パイレーツオブカリビアンのワールドです。
ソラが船を操作して、海を渡り歩きながら気になる島に上陸していくことができるのですが、海や空のハイクオリティな映像と、自然な波風の音により「本当に広大な海を航海しているかのよう」と思えるほどの世界観が表現されていました。
下手したらパイレーツオブカリビアンのワールドだけで1本別のゲームが作れるんじゃないかと言えるほどです。
むしろⅩⅢ機関が若干邪魔?
キングダムハーツのメインストーリーは、「ⅩⅢ機関 対 光の守護者」ですので、もちろん彼らの登場は必要不可欠です。
ただ、各ディズニーワールドに度々登場するⅩⅢ機関のセリフがいちいち回りくどくて、ディズニーワールドに没入していた感覚から現実世界へと引き戻されそうになることがありました。
全てのワールドに細かく介入するよりも、伏線を張りながらストーリー後半で伏線を解消するように登場してⅩⅢ機関の目的を語ってくれるスタイルの方が良かったように感じます。
ただ、今作ではディズニーワールドで「心」に該当するキャラクターや物質をメインテーマに据え、ⅩⅢ機関が実験をしながらソラたちを揺さぶっていくことを目的としているようです。
そういう意味では、納得できるような、、、
でもやっぱり邪魔なような、、、
そんな複雑な気持ちにさせられました。
メインストーリーは短いけど、遊び心は山ほど!
長年待ち望んでいたキングダムハーツのナンバリングタイトルだけあって、プレイ中はひたすら次の展開が気になってどんどん進めていました。
ただ、進めれば進めるほど、エンディングへと近づいている感じが僕の心を押しつぶそうとします。
「やりこみできるミニゲームいっぱいあるよ」
「回収してない宝箱もたくさん落ちてるよ」
「幸運のマーク(ミッキーマーク)90個集めたの?」
「最強のグミシップ作ってみたいと思わない?」
などなど
こうした数々の誘惑が散りばめられていて、メインストーリーを差し置いてじっくりまったりキングダムハーツ3の世界に入り浸りたいとさえ思いました。
そこをぐっと堪え、腰を据えてメインストーリーを突き進むことを決断。
「マスター・ゼアノートは、χブレードによってキングダムハーツを呼び起こして何がしたかったのか」
「テラ・アクア・ヴェントゥスは元の世界に帰ってこれるのか」
「ロクサス・シオン・アクセルは無事に3人が再開することができるのか」
「ナミネは復活できるのか」
「マスターオブマスターの正体は誰なのか」
キングダムハーツシリーズには、他にも多くの疑問や謎が散りばめられています。
メインストーリーを進めることで、1つでもこれらの疑問や謎を解消していきたいと思い、数々のミニゲームは一旦脇へ置いておきました。
キーブレード墓場からのスピード感は賛否両論
結論から言うと、僕としては
「あのくらい勢いよく一気に伏線回収するのも悪くはないかな」という感想です。
Amazonレビューなどを見ると、キーブレード墓場からの駆け足気味な展開で、総合的に見ると神ゲーではなく良作と評されるケースが多いようです。
恐らく多くのプレイヤーはディズニーワールドごとにⅩⅢ機関との決着や、光の守護者救出などに関するストーリーを織り交ぜて欲しかったのだと思います。
そうしたプレイヤーの期待を裏切ってまで、一番最後のワールドにキングダムハーツのこれまでの伏線を全て集約して一気に解決をする手法としたのは、ある意味納得な気もしています。
ソラの心は何故あんなに簡単に折れたのか
キーブレード墓場で出会ったテラの姿をしたゼアノートが光の守護者達を次々と一掃していきます。
油断して大きな一撃を受けるヴェントゥス
箸にも棒にもかからないアクセル
ゼタフレアを使って倒れこむドナルド
彼らに駆け寄る光の守護者達に、大量のシャドウたちが再び襲いかかってきますが、ソラはその場で座り込んでしまいます。
少し不思議だったのが、いつものソラであれば「ここは俺に任せて、みんなは下がってて!」と開口一番でみんなを守る行動に打って出ると思っていました。
ところが、次々と倒れる仲間たちを横目に、ひたすら気が動転して、座り込んでしまうソラ。
そんなソラを見かねて、大量のシャドウに一人立ち向かうリクが放った「俺はお前を信じてる、ソラ」という言葉にリクの男気を感じました。
生と死の間の世界である「終わりの世界」で肉体を失ったソラはチリシィに出会い、元の世界への戻り方を聞いてなんとか終わりの世界から脱出します。
ただ、この終わりの世界においてもソラは「みんなを助けなくちゃ!!」と言って相変わらずの強い心で状況を打開しようとしますが、それではなぜキーブレード墓場では心が折れて座り込んでしまっていたのかという疑問への解決がされないままエンディングを迎えた印象です。
過去作をプレイすべきという結論
前回の記事で「ディズニーワールドを楽しみたいだけなら、今作だけで十分」と書きましたが、エンディングを見た今では、「過去作はプレイ必須」と断言できます。
ⅩⅢ機関ってそもそも何がしたいの?
なんでリクは2人いるの?
ソラの中にある3つの心って?
ルシュ ?
古のキーブレード使い?
レプリカって?
ヴェントゥス・テラ・アクアって誰?
最後のワールドであるキーブレード墓場とその後迎えるエンディングでは、これまで散りばめられた謎や伏線が1つにまとまっていきます。
過去作を知らないと、キーブレード墓場にて大量の伏線を回収している最中、キャラクターたちは感動の再会をしているのに、プレイヤーの頭にはクエスチョンマークが多数浮かぶ状況に陥ります。
これまではナンバリングタイトル以外の外伝ものまでプレイしようとすると、ソフトごとに別ハードでプレイしなければいけませんでしたが、今ならPS4だけあればメインストーリーに絡む物語を一気に体験することができます。
【(PS4)キングダム ハーツ – HD 1.5+2.5 リミックス】
【(PS4)キングダム ハーツ HD 2.8 ファイナルチャプタープロローグ】
キングダムハーツ3のメインストーリーが短かったからこそ、このゲームを遊び尽くすには過去作の知識は必須レベルと実感しました。
クリア後の要素
メインストーリーをクリアした後の主なやりこみ要素は以下の通りです。
1 | 幸運のマーク(ミッキーマーク)をコンプリート(全90個) |
---|---|
2 | アルテマウェポンを入手(オリハルコン回収&合成レシピ解放) |
3 | クラシックノーツを入手(クラシックキングダム回収&ハイスコア獲得) |
4 | グランシェフを入手(グランドメニュー全解放&全料理で大成功) |
5 | 裏ボスを攻略する(荒野のバトルポータルより戦闘可能) |
6 | 黄金のヘラクレス人形を集める(オリンポスにて回収) |
7 | バトルポータルでレポートを集める(各ワールドのバトルポータルクリア) |
8 | シークレットムービーの解放(幸運のマーク回収※難易度により回収個数異なる) |
ストーリーに関わるやりこみ要素はシークレットムービーの解放くらいです。
シークレットムービーを観るには、各ワールドに隠された幸運のマークを集めればOKです。
なお、最初に選んだプレイ難易度によって集める幸運のマークの個数は異なります。
※ビギナーモードでは全90個コンプリートが条件ですので、攻略サイトなどを併用した方が良いでしょう。
総合評価
メインストーリーを全てクリアした今の時点での評価は以下の通りです。
【ストーリー】★★★☆☆(星3つ)
【映像】★★★★★(星5つ)
【音楽】★★★★★(星5つ)
【操作性】★★★☆☆(星3つ)
【難易度】★★★☆☆(星3つ)※モード次第
最終的に回ったワールドは下の通りです。
・オリンポス(ヘラクレス)
・トワイライトタウン(キングダムハーツオリジナル)
・トイズボックス(トイストーリー)
・キングダムオブコロナ(ラプンツェル)
・モンストロポリス(モンスターズインク)
・アレンデール(アナと雪の女王)
・サンフラン奏京(ベイマックス)
・100エーカーの森(くまのプーさん)
・ザカリビアン(パイレーツオブカリビアン)
・闇の世界/闇の海岸(キングダムハーツオリジナル)
・キーブレード墓場(キングダムハーツオリジナル)
・終わりの世界(キングダムハーツオリジナル)
・スカラアドカエルム(キングダムハーツオリジナル)
ディズニーワールドはどの世界を旅していても、その繊細な作り込みと生き生きとしたディズニーキャラたちが楽しそうに過ごす姿を見ることができ、プレイしていて元気が湧いてきます。
後半になると大円団に向けて、一気に怒涛の伏線回収ラッシュが始まりますので、これまでのゆったりのんびりウィンドウショッピングプレイから、駆け足閉店プレイに切り替わる点が人によってはマイナスに感じられるのでしょう。
評価の中で、ストーリーを中間評価星4つから星3つに落とした理由は、「KHⅢ単体では話の3割も理解できないから」です。
ナンバリングといっても、FFシリーズやドラクエシリーズ、ゼノブレイド シリーズなどはソフト単独で世界観をしっかりと描き切っていますが、KHシリーズは「全編プレイしたプレイヤーであること」が前提になっている印象。
そのため、ソフト単体としてはストーリー評価を星3つに変更しました。
まとめ
前回の記事でも紹介した通り、キングダムハーツ3を買って良かったと思えるポイントは以下の3点。
●ディズニーキャラたちの世界をある程度自由に歩き回れて、しかも共闘できる。
●映画で観た世界の「その後」を体験できるワールドもある。
●成長したソラ・リク・カイリたちの姿を見ながらストーリーを最後まで追いかけることができる。
これにて、ダークシーカー編は完結となりました。
20年近い時を経て、1つのゲーム作品の物語を最後まで観ることができて満足、、、
なのですが、キングダムハーツ4への伏線も出ていますので、次回作は2年以内に発売してもらえると嬉しいです。