FF7Rプレイ中です。
発売日に新品で購入するのが怖かったため、しばらく様子見していたFF7R。
最近のスクウェアエニックス製品は軒並み価格下落作品が続いていて、FF15・キングダムハーツ3と大作タイトルにも関わらず、発売3ヶ月後には新品価格60%OFFなんて事態に遭遇してばかりいました。そんな経験から、今回は前2作同様、価格下落スパイラルに巻き込まれないように最新の注意を払った次第。
さすがに発売して3ヶ月足らずで新品価格が大幅に値下がりする可能性のあるゲーム会社のソフトを発売日に購入する勇気はありません。プレイステーション全盛期に比べたら、ニンテンドースイッチ・スマホゲームのシェアが大きすぎて、PS4のソフトが全体的に売れにくくなっているのでしょうか。
今作は発売から3ヶ月経過後の価格が中古で5000円ほどでしたので、評価も悪くないこと確信して購入に至りました。
ということで、実際にプレイを開始して分かった評価・感想を書いていきたいと思います。
プレイ開始10時間ほどでの感想ですので、クリア後には改めてレビュー記事を書きたいと思います。
映像クオリティは世界レベル
FF7Rの映像クオリティは想像を遥かに超えるプレイ体験を提供してくれます。
当時、中学生だった僕は兄が購入したプレイステーションでFF7原作を初プレイしましたが、その頃は2Dゲームが主流だった時代。フルポリゴン3Dの大作RPGに出会ったときの衝撃は今でも忘れられません。
今作のFF7リメイクをプレイし始めた瞬間に当時の感動に近いものを感じました。
ウィッチャー3やホライゾンゼロドーン、アサシンクリードオデッセイのように表情のモーションまで丁寧に作り込まれていて、没入感の面では他の国内ゲームメーカー製のゲームと比べて大きく差を広げています。
ストーリー重視のゲームプレイを楽しみたい場合には、PS4ゲームの中でもプレイ優先度がかなり高い部類に入ります。
ミッドガルの映像美
今作はミッドガル脱出までのストーリーが語られます。FF7原作で言えば全体の10分の1程度で、むしろミッドガルを脱出するまでがチュートリアルといっても過言ではありません。
とはいえ、独特の世界観を体現したミッドガルというマップの独自性に関して言えば、FFシリーズの中でも屈指の出来栄えで、ほとんどのプレイヤーの脳裏に深く刻み込まれているはず。そんなミッドガルを、オープニングで全景描写を行い、プレイする中で丁寧に掘り下げる手法は完成された面白さを提供してくれました。
世界観に奥行きが生まれている
グラフィックがキレイになったことで、よりFF7の世界を細かく描写することができるようになっています。
これまではシリアスシーン、お笑いシーンなどでのキャラクターたちの表情や心情は、プレイヤーの想像で補完してきましたが、今作ではムービーシーンの中でしっかりと表情豊かに、抑揚の効いた口調で心情描写をしっかりと行ってくれていました。
システム面に関して
戦闘の操作性は割と快適
戦闘面はアサクリ・ホライゾン・ウィッチャー等のオープンワールド型よりは、ダークソウルシリーズの箱庭型アクションに近いです。敵と距離を取っていれば、危険な攻撃を避けることができるので、被弾回数はプレイヤースキルで大きく変化します。ただし、ダークソウルほど敵の攻撃を華麗に避けることはできず、ローリング回避をしてもいくらか被弾するのが不服です。
難易度ノーマルの場合、脳筋ゴリ押しスタイルでプレイし続けると何度かゲームオーバーとなることもあります(既にGAME OVER複数回経験済みの僕より)。
敵のスーパーアーマーとホーミングに難あり
敵に攻撃をヒットさせても「ひるみ」発生の頻度が低く、敵が全員スーパーアーマー持ちであるため、どうしてもゴリ押しがちな戦いになってしまいます。
ゴリ押し中に敵の危険攻撃を察知しても、行動キャンセルが効かないので「わかってたのに被弾する!!」という事態に遭遇しがち。また、敵側のホーミング性能が高すぎて、絶対避けれるだろって感じられるタックルも避けきれずに掴まれることも。
画面変遷時のエフェクトにイラ、、、
すごく細かい部分ですが、ウェポンアップグレード(武器強化)の際にエフェクトにイラっとします。武器を切り替えるたびに「シュパーン!!」という効果音とともに3秒〜5秒ほどの待ち時間が発生し、プレイしていて唯一萎えるポイントです。
こうした制作サイドの「魅せたいポイント」とプレイヤーサイドの「プレイする快適さ」に乖離があると「ストレス」となる点に注意が必要であると感じました。
シナリオ面について
登場キャラの描写が細かい
キャラクターの一人ひとりに丁寧な作り込みがされていることが伺えます。モーションキャプチャーで多くのキャラクターが激しく動きまわるので、見ていて飽きません。一部、動きすぎて言動全体が小うるさいモブキャラもいますが、そこも含めてご愛嬌。
序盤で行動をともにするバレットを始めとするアバランチメンバーも、まるで実在するかのようなリアルさを感じられます。洋ゲーAAAタイトルのように、仕草や表情まで丁寧に作り込まれているお陰で、プレイ中に時々訪れる「作り物感」を感じること無く長時間プレイすることが可能であることは僕にとって嬉しい誤算でした。
全体的に間延び感を感じる
スラムの街も人々の暮らしや主要メンバー以外のモブにもスポットライトが浴びせられ、FF7の世界観に奥行きが出ているもの本作の特徴でしょう。ただ、原作をプレイしている人からすると、無駄なクエストや蛇足に近いメインクエストのせいで、テンポが悪いと感じる内容であることは否めません。
こうした蛇足の部分をばっさりと切り離し、メインコンテンツの精査と制作に向けた工程整理を行えば分作と言えども、今後の開発ロードマップも明確になっていたのかと思うともどかしいところです。細部から作り込んでいるせいなのかはわかりませんが、きちんとストーリーを完結させるためのロードマップを示せるような開発をお願いしたい作品です。
理想的なFF7リメイク
プレイ時間10時間ほどでチャプター7あたりまで到達しました。チャプターごとに達成時間は異なるでしょうから、メインクエストのボリュームとしては25時間ほどでしょうか。サブクエストを全てクリアした場合は、およそ40時間ほどと見込まれます。
ただ、FF7原作をプレイしたプレイヤーにとって「理想的なFF7リメイク」であることは確実です。
エアリスに出会い、ティファやバレットと魔晄炉を爆破し、クラウドはティファを救うために女装する。そんな面白おかしいワクワクする世界をこれだけ美麗なグラフィックで再現してくれているのはファンにとって最高の喜びです。
今作でゲームエンジンの仕様が固まり、使いませる素材が確保されたのであれば、次回作は3年以内に完成してくれると嬉しいのですが、、、(淡い期待でしかありません)
まとめ
結論を言えば、「今作は迷わず買い」といえる作品に仕上がっていました。
一時期のスクエニ作品は発売後投げ売りコース確定のゲーム会社となっていましたが、聖剣伝説3やFF7Rあたりからようやくクオリティの高いゲーム体験ができる安定性を確立し始めてきました。キングダムハーツ3に関しては、「時間かけすぎ」「その割に後半のたたみ方が雑」といった問題に加え、「店側発注しすぎ・客側思ったより買わなすぎ」といった多くの要素が悪い方向に転がった結果の投げ売りだったのだと思うようにしています。
今作「FF7R」の購入を見送っていた方へ
確かにストーリーは短く、分作で、プレイ時間を水増しするかのようなサブクエストや蛇足ストーリーが多いですが、超美麗グラフィックになったクラウド・エアリス・ティファ・バレット(&レッドサーティーン)と出会い、ミッドガルの中で起こる様々な出来事を追体験していくのは存外悪く無いですよ。
攻略や最強武器・最強防具などを閲覧せず、初回プレイは自分の感覚で散策をしながら楽しんでみてください。