“あのとき貸したお金、いつ返ってくるんだろう?”ー友情とお金の貸し借りの問題を考えるー

“貸したお金返してよ!!”

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どうも、七色たいよう(@nanairotaiyo)です。

多くの場合、仲の良い友人から、“ちょっと500円貸して?”と言われたら、特に理由の追及はせずに貸せますよね。

 

しかし、その数日後に再び“ごめん、1000円貸して?”と言われたらどうですか?

 

小学校、中学校、高等学校や大学と、義務教育から高等教育までの16年間を通して、お金の貸し借りに関する授業を受けることはありません。

 

しかし、現実にはこのような「お金の貸し借り」を友人関係の人と行うことがあります。

 

そこで、「お金を借りる側」「お金を貸した側」の考え方と「お金を貸す際に注意すべきこと」についてまとめてみたいと思います。

 

(借りる側)“返さないなんて言ってないじゃないか!”

お金を貸し渋ったときや“あの時貸したお金、悪いんだけどそろそろ返して”なんて言ったときに、このような返しをされた経験はありませんか?

 

確かに借りる側は様々な事情(ATMが取引時間外だった、今は手持ちがない、緊急事態で不足分を補填したい)によってやむを得ず身近な友人に、恥を忍んでお願いをしているのかもしれません。

 

当面のトラブルを解決するために、必要となるお金を貸すことは悪いことであるとは言えません。

 

ただ、ここで問題となるのは、「なぜそのお金が必要なのか」「いつ返す予定なのか」を借りる側が名言しない場合に起きやすいのです。

 

【お金を借りる側の特徴】

・無計画に浪費することを好む

・他の人に甘ることを恥ずかしいことだとは思わない

・自分にとことん甘い

・そもそも金銭感覚がズレている

 

よくある例としては、「お金を借りたことそのものを忘れている」というもの。

 

これではいつになってもお金の貸し借りに関する問題は絶対に解決しません。

 

お金を借りる人は、きちんと借りる理由と返済期限について説明を行うこと。

 

それを守るようにしなければ、いざという時に大事な友人や恋人、家族を失うことになるかもしれないと肝に銘じておく必要があるのです。

 

(貸した側)“いつになったらお金を返してくれるの?”

お金を貸した側は、多くの場合(金額の多寡にもよるが)理由の如何に関わらず、善意で貸してしまうことが多いでしょう。

 

そして、ついつい“返すのはいつでもいいからね!”なんて言ってしまい、自分の首を自分で絞めにかかります。

 

さらには、数日または数ヶ月もすると再び、“悪いんだけどお金貸してくれない?”と言われ、“前に貸したお金も返してもらってないのに?”とは言えず、しぶしぶと貸してしまったことがある人もいるでしょう。

 

【お金を貸してしまう人の特徴】

・人のお願いを断れない

・自分が苦労すればいいんだというボランティア精神旺盛

・人を無闇に信じすぎてしまう

・優し過ぎる

 

お金を貸してしまう人は、総じて「優し過ぎる」 性分であることは簡単には否定できません。

 

しかし、お金を貸してほしいという申し出に対し、単純にお金を貸すことで解決に結びつけるという好意たる行為は、例えるなら「お腹がすいた人に魚を与える」のと同じことなのです。

 

昔から言われるように、本当の意味でその人の助けになりたいのであれば、「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教える」という基本的な考え方に即して行動した方しなければ何度も同じ状況を繰り返します。

 

“僕/私は人に厳しいから大丈夫!!”

お金の貸し借りに関するトラブルで特に多いのは、「恋人同士」だそう。

 

家族間や友人間、職場間の人間関係以上に親密な間柄となるため、やはり金銭面でも甘くなりがちと考えられます。

 

かくいう僕自身、当時付き合っていた恋人に対し、1万円、2万円、、、とついついお金を貸してしまい、別れる頃には30万円ものお金を貸していたという経験があります。

 

そして、別れるに辺り、相手側から“仕事が落ち着いて余裕が出た頃に毎月少しずつでいいから返済する”と宣言してきたので、のんびりと待っていました。

 

ところが、1年経っても2年経っても音沙汰がないので、業を煮やして“そろそろ返済できないの?”と問いただしたら、“いま付き合っている人とのデート代や旅行代で忙しいからまだ返せないの!それが落ち着いたら返済するから”と一蹴されたのです。

 

そんな経験もあり、つい最近お会いした方に“恋人間での金銭問題”について話をした際に、

 

“恋人のことが好きであればあるほど、ついついお金を出してしまいたくなるけれど、本当の意味で相手のことを考えるのであれば、お金を出すのを我慢することも一種の愛情だよね”

 

という一言を聞き、これまでの自分の考え方を大きく変えてくれました。

 

どんなに大好きで信頼できる恋人であってもお金の貸し借りが発生するような状況となった時には必ず「借用書」を書いてもらうか、本人の両親や兄弟または親戚から工面できないか確認をとりましょう。

 

恋人から“お前にしか頼めないんだ!”と言われた時には、「頼られている」というより「甘えられている」と考えるようにした方がいいでしょう。

 

 お金の貸し借りの際に聞くべき3つのこと

“何に使うためのお金なの?(使用目的の明確化)”

金額の多寡に関わらず、お金を貸す際には必ずそのお金の用途を確認しましょう

 

即座にはっきりと用途を口に出せれば良いか、口籠るようであれば人にギャンブルや貢ぐためのお金といった返済の当ての無い用途の可能性があります。

 

理由を問わずに無償で貸し与えることに喜びを感じてはいけません。

 

特に女性が男性にお金を貸す際は、強く理由を聞かなければ飲み代・ギャンブル代・遊び代といった娯楽費に使われる恐れがあるため、相手の目を見て話を聞くことを意識しましょう。

 

“なんで僕/私から借りるの?(僕/私に頼る理由)”

“本当に僕/私じゃないとだめなの?”

 

「小額のお金を貸さなかったことで、好きな人から嫌われたくない」と考えてしまう人もいるでしょう。

 

といっても、たまたま手持ちがないのではなく、必要な時に必要なお金を持ち合わせていないのは、単に計画性がないだけの可能性もあります。

 

例えば、「勉強のため」「親の医療費のため」「事業を始めるため」と様々な理由を挙げられるかもしれませんが、本当にそれらのためにお金が必要であれば奨学金や消費者金融、銀行での融資など親や親戚、はたまた恋人以外にもお金を工面する方法は山のようにあるのです。

 

しかし、上記の方法ではお金を借りている期間分の「利息」が生じるため、利息の支払いが不要な恋人に無心するのが本心という人もいます。

 

それでは、個人間での貸し借りにおいて利息はどうなるのだろうかと疑問に思い調べてみたところ、『出資法』の中に個人間におけるお金の貸し借りに関する利息の取り扱いについて書かれているものがありました。

 

出資法5条1項

金銭の貸付けを行う者が、年百九・五パーセント(二月二十九日を含む一年については年百九・八パーセントとし、一日当たりについては〇・三パーセントとする。)を超える割合による利息(債務の不履行について予定される賠償額を含む。以下同じ。)の契約をしたときは、五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

当該割合を超える割合による利息を受領し、又はその支払を要求した者も、同様とする。

 

簡単に言うと、

「個人間のお金の貸し借りでは、『利息』を年109.5%以内に設定してね。それ以上の『利息』を受け取ることも要求することもダメですよ!」

と書かれています。

 

反対に言えば、個人間であっても、出資法においては最大で年109.5%までは利息の要求が可能であるため、常に無償での貸し借りが前提ではないということもしっかりと頭に入れておきましょうね。

 

もちろん利息を請求するためには、事前に借用書の作成が必須となることも忘れずに。

 

なお、年109.5%というのは、もし100万円を借りて1年経ったらその借金が209.5万円に膨れ上がることを指します。

 

1ヶ月同じ金額を借りただけでも月9万円の利息が発生するのです。

 

そのため、お金を貸す方も借りる方も、本来発生する「利息」の大きさと怖さを覚えておいた方が良いだろう。

 

 “いつまでに、どうやって返すの?(返済方法確認)”

特に多いのがこの質問ができないこと。

 

最も大事だが、最も言い出しづらい一言である“いつ、どうやって返すの?”というセリフ。

 

ここを疎かにしてしまったが為に、貸したお金が1ヶ月経っても、半年経っても、数年経っても返されることなくそのまま踏み倒されるパターンとなります。

 

このようなトラブルを防ぐためにも、先に述べた借用書の作成は当然のこと、貸すかどうかの判断基準とするためにも、まずは出口である返済方法の確認だけは怠らないようにしましょう。

 

仮に100万円を貸した時に、貸すための日数はかかっても精々数日であるが、返すためには数ヶ月・数年とかかる場合もあります。

 

または、計画通りに返済がされず、煮え湯を飲まされる危険性だった充分にあるのですから。

 

お金の貸し借りに関する後々のトラブルを回避する方法として、

「小額であれば返ってこないつもりで貸す」

「大金であれば、貸す前の3つの質問による判断」

を怠らないことが重要であるということを忘れないようにしましょう。

 

そして、貸す判断をした際は、必ず借用書により“いつ、誰に、いくら貸したのか”を文書として残すよう心がけて」ください。

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