映画「アーロと少年」を観てきたから感想をまとめてみたよー観る視点で評価が大きく変わる映画だと思うんだー

“怖さを超えた先に、見えるものがある”

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先週公開されたアーロと少年を映画館で観てきました。Yahoo!映画での評価がそれほど高くなく、あまり期待せずに観に行きましたが、結果的にはかなり楽しめました。アーロの頑張りと、少年と暮らす日々で学んだこと、悪い恐竜や良い恐竜と出会って、一歩ずつ心も体も強くなっていく姿は心に刺さるものがありました。

 

【公式トレーラー】

 

【チェック】

数々の名作を世に送り出してきたディズニー/ピクサーが、恐竜と少年の出会いを軸に壮大なスケールで描くアニメーション。絶滅せずに生き残った恐竜たちが高度な文明を築いた地球を舞台に、恐竜と人間の子供を待ち受ける大冒険を描く。監督を務めるのは、『モンスターズ・ユニバーシティ』などでボイスキャストを務めてきたピーター・ソーン。まるで別世界の地球で、外見も性格も対照的な彼らが織り成すドラマが感動を呼ぶ。

【ストーリー】

3きょうだいの中でも体が小さな末っ子アーロは、甘えん坊で臆病な性格のため、常にみんなにからかわれていた。アーロは体が大きい兄や姉たちに少なからず劣等感を抱いていたが、両親の深い愛情に包まれてすくすくと育っていく。だが、ある日、アーロは川の急流にのまれ、たった一人で見覚えのない場所にたどり着き……。

シネマトゥデイ 映画「アーロと少年」

 

【評価】★★★★☆(星4つ)

 

ピクサー(PIXAR)と言えば、「トイ・ストーリー」シリーズ、「モンスターズ・インク」、「カーズ」、そして最近だと「インサイド・ヘッド」といった数々の人気作品を手がけてきた有名なアメリカの映像製作会社ですね。実力は折り紙つきですが、作品の多くはあくまでも子ども目線で楽しめるように製作されている印象です。

以前のエントリで、映画「インサイド・ヘッド」の感想も掲載していますので、良かったらこちらも参考にご覧ください。

【たいようのライフログ】

「“ライリー、ライリー、こっち向いて♪”インサイトヘッドを観てきたけど、賛否両論の意味がわかって気もするー好きな人は好きだけど、嫌いな人は嫌いかもしれないー」

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ストーリーはやや王道、でもそれがピクサー

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「アーロと少年」の映画予告では、“地球に隕石が落ちていなかったら?”という設定で物語が始まり、主人公の恐竜アーロが少年と出会って友達になるような内容でした。

設定と隕石が落ちなかった時の映像にインパクトがあって、少し風変わりで面白そうな映画かな?と期待した人も多かったかもしれません。ですが、やはりそこはピクサー。こうした設定をこれ以上こねくりまわすよりも、単純にキャラクター同士の愛情や友情を強く押し出すことに力を注いでいるようでした。そのため、「ストーリーは王道」と事前に覚悟して観に行けば、期待を裏切られるようなことはないと感じました。

実際の物語の中では、隕石で絶滅しなかった恐竜は、人間のように自ら食料を栽培、飼育する術を身につけ、家を建てるようになっていました。アーロのお父さんやお母さん、兄弟たちは自らのやるべきことを達成すると、食料庫に「印」をつけることが許されたのですが、気の弱いアーロは、いつまで経っても自分の「印」をつけることができません。そんな時に、お父さんから“食料庫を荒らす「何者か」を退治したら、「印」をつけていい”と言われ、仕掛けた罠にかかった少年と出会います。

少年との日々を通して、気の弱かったアーロは次第に「心」も「体」も成長し、立派にたくましく変化していくことにワクワクとした気持ちと、応援したい気持ちが入り混じり、半ば親のような気持ちになって観ることができる映画だと言えるでしょう。

 

本当の見どころは「ストーリー」じゃない?

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「アーロと少年」の本当の見どころは、「ストーリー」ではないと思っています。

この映画の本当の見どころは、「景色」。

 

風に揺らめく木々や草原、生きているかのように揺蕩う川の水。壮大で、あたかも現実の景色をそのまま投影しているかのような映像には、思わず息を飲んでしまいました。

このまるで現実に存在しているかのようなリアルな景色によって、アーロと家族、少年スポット、そして数々の生き物が「いま目の前に息づいている」と感じることができます。

 

この壮大すぎる風景や景色は、ピーター・ソーン監督自身が提案したものだそうです。アーロの住む世界である恐竜と人間が共存する雄大な大地。その広さと綺麗さ、そして厳しさを体感できるのは、まさしくこの映画ならではでしょう。

 

「怖いこと」は「悪いこと」じゃない

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アーロとスポットが家に帰るまでの旅をする中で出会ったティラノサウルスのお父さんがワニと戦った話をした時、アーロは「すごいなあ!怖くなかったんだね」と感心していました。

しかし、ティラノサウルスのお父さんは一言「怖くなかったなんて言ったか?怖かったけど、戦ったんだ」と。

一見、「怖いこと」というのは「悪いこと」「恥ずかしいこと」と考えがちですが、怖いからこそ危険から身を遠ざけることもできますし、不用意に無謀な挑戦にでないという選択をすることもできます。

一方で、怖いからといって立ち向かうべきときに、立ち向かわないのは、自分にとって大切な仲間や家族を助けることができないということにもつながってしまいます。恐怖に怯えるのではなく、怖さを持たないのではなく、「怖いけど、戦う」という選択をすることの大切さを語ってくれていました。

ちょうど、この話を聞いてからのアーロは、「友達」を守る為、勇敢に敵に挑むようになります。きっと、こういったシーンの端々から、アーロの成長を垣間見ることができるようになっているのでしょう。

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