“ダッセェな、、、クソオヤジ!!!”ー映画NARUTO最新作「BORUTO(ボルト)」の感想ー

“ダッセェな、、、クソオヤジ!!!”

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どうも、七色たいよう(@nanairotaiyo)です。

8月7日(金)に公開された映画NARUTO最新作「BORUTO(ボルト)」を観てきました。

今作は里を救った英雄であるナルトの息子、ボルトが主人公の物語。

画面の中で元気いっぱいに駆け回るボルトの姿は、少年時代のナルトと重なるようでした。

 

【評価(感想)】★★★★★(星5つ)

今作のテーマは「父と子」の関係を濃縮にまとめあげたような印象。

英雄の息子であるボルトは、毎日忙しそうに仕事をするナルトに構ってもらいたい・認めてもらいたい一心で、ふてくされたり、反抗したりするが、それでも中々振り向いてもらえず。

そんな時開催される伝統の中忍選抜試験で彼がとった行動について描かれていきます

七代目火影・うずまきナルトが統治する木ノ葉隠れの里。新たな忍の育成を目的とした「中忍選抜試験」が開催されることになり、うずまきナルトの息子・ボルトら下忍は修行に没頭していた。忙しくてなかなか一緒にいることができない父ナルトに反発するボルトは、ナルトのライバルで親友でもあるうちはサスケに弟子入りを志願。そして中忍選抜試験の日。ナルトを亡き者にすべくモモシキとキンシキが現れ、ナルトは彼らが放った術によって行方がわからなくなってしまい……。

「シネマトゥディ」より

 

【公式トレーラー】「BORUTO NARUTO THE MOVIE」

 

「現代っ子」の象徴としてのボルト

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「努力よりも効率」

「強くなるにはコツを教わればいい」

「できないのは血筋のせいで、自分のせいじゃない」

 

忍の里も高度経済成長の波に巻き込まれ、大きなビルの建設やテレビ・携帯・パソコン・ゲームまでもが里の中に普及し始めてきた時代。

 

そんな中で、上のような考え方をするボルトは、まさしく「現代っ子」の象徴のような性格。

 

ナルトは時代の変化とともに「忍の本質」が変わってきたのだと考えますが、サスケは時代がどれほど変わろうとも「忍の本質」は変わらないとナルトに伝えます。

 

一方、自分や妹であるひまわりよりも仕事を優先するナルトの弱点を知るべく、ボルトはサスケに弟子入りしますが、修行の様子を見ると「自分自身で考え、努力する」よりも「効率的に、できるだけ楽をする」という姿勢であるように感じられます。

 

追い越すには、“今”ではなく“今まで”を知ること

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“今のお前に必要なのは、今のナルトを知ることよりも、今までのナルトを知ることじゃないのか?”

 

これは師匠であるサスケが、弟子入りしたボルトにかけた言葉。

 

まさしく「結果としてのナルト=父の姿」ではなく、そこに「辿り着くまでに経た経験」に目を向けることこそが父親を追い越すために必要なことなのだと伝ようとしたセリフです。

 

原作でのナルトは、「絶対に諦めない」、「火影になる」を自らの忍道として持ち前の根性で様々な困難を乗り越えてきました。

 

このナルトの努力によって忍界大戦も終結したのですが、平和な時代を生きるボルトは目先のことしか見えていないため、安易に父親を超えることだけを考えてしまいがちなのでしょう。

 

しかし、そんな彼も突如里を襲ったモモシキとキンシキと戦う父の背を見ることで、大きく考え方を変え、成長の一歩を踏み出します。

 

「父」と「子」

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不器用で、負けず嫌いで、ちょっとエッチなところはナルトもボルトも全くもって同じです。

 

強がりで、見栄っ張りな2人は互いに本音を伝えることもできず、すれ違ってしまう。

 

それでもやはり「父」と「子」であるため、最後は言葉にしなくてもお互いをしっかりと見ていて、理解していて、認め合っています。

 

ナルトの時は、ミナトとクシナはどちらもナルトが赤ん坊の頃に亡くなってしまっていましたが、ボルトは両親も兄妹も元気で、一緒に暮らしています。

 

そういった面では、ボルトはナルトよりも断然良い環境で育っています。

 

何よりも「父」から「子」へ、次世代の忍に伝え・伝わることができる幸せを感じることができのです。

 

ナルト映画史上「最高傑作」

正直、「BORUTO」はこれまでのナルト映画の中でも、本当に「最高傑作」であると感じました。

 

原作を読んでいれば、原作で出たキャラクターとその子どもたちの活躍、サラダとサスケの関係性やミツキの親(父?母?)といった様々な伏線等ににやにやすることができます。

 

一方で、原作を知らない(または途中までは知っている)人でも、「BORUTO」はこの映画単体で楽しむことができると思います。

 

特に、ボルトがナルトを救いに行く決意をし、ナルトの少年時代の服を着て、サスケの額当てを頭に巻くその瞬間に、背筋がぞくっとするくらい感動しました。

 

やはり、作者である岸本斉史先生が総指揮をとっているだけあって、映画としてのクオリティに加えて、ナルトワールドの幅を無理なく自然に広げていったという面でも非常に素晴らしい映画と言えます。

 

少年NARUTOの次の世代が活躍する、映画「BORUTO」はぜひ一度観てほしい作品です。

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