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映画「君の名は。」を観てきたので感想をまとめてみたよー紡いで、結んで、解いて、結び直す物語ー | たいようのライフログ

映画「君の名は。」を観てきたので感想をまとめてみたよー紡いで、結んで、解いて、結び直す物語ー

“君の名は。”

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どうも、七色たいよう(@nanairotaiyo)です。

以前のエントリで書いたこの夏注目の映画「君の名は。」を公開初日に観ることができませんでしたが、本日ようやく映画館にて観ることができました。

 

前評判に劣らず、内容はしっかりとまとまっていて、とても綺麗で素敵な作品に仕上がっていましたので、感想を含めてレビューします。

 

 

【公式トレーラー】(YouTube)「君の名は。」予告2

 

【チェック】

『星を追う子ども』『言の葉の庭』などの新海誠が監督と脚本を務めたアニメーション。見知らぬ者同士であった田舎町で生活している少女と東京に住む少年が、奇妙な夢を通じて導かれていく姿を追う。キャラクターデザインに『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』シリーズなどの田中将賀、作画監督に『もののけ姫』などの安藤雅司、ボイスキャストに『バクマン。』などの神木隆之介、『舞妓はレディ』などの上白石萌音が名を連ねる。ファンタスティックでスケール感に満ちあふれた物語や、緻密で繊細なビジュアルにも圧倒される。

 

【ストーリー】

1,000年に1度のすい星来訪が、1か月後に迫る日本。山々に囲まれた田舎町に住む女子高生の三葉は、町長である父の選挙運動や、家系の神社の風習などに鬱屈(うっくつ)していた。それゆえに都会への憧れを強く持っていたが、ある日彼女は自分が都会に暮らしている少年になった夢を見る。夢では東京での生活を楽しみながらも、その不思議な感覚に困惑する三葉。一方、東京在住の男子高校生・瀧も自分が田舎町に生活する少女になった夢を見る。やがて、その奇妙な夢を通じて彼らは引き合うようになっていくが……。

 

シネマトゥデイ 映画「君の名は。」

 

評価★★★★★(星5)

 

【以前のエントリ】

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「【これは面白そう】この夏公開の映画「君の名は。」が期待大な件-アニメ映画界の勢力図も変わりつつあるのかもしれないね-」

 

舞台は岐阜県飛騨市

三葉が住む田舎町は、岐阜県にある飛騨市が舞台となっているようです。

後で見比べてみたところ、実際に登場する駅は「飛騨古川駅」と構造が全く同じでした。

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また、映画中に出てくる大きな湖は「諏訪湖」をモチーフに描かれているそう。

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【物語の舞台(聖地巡礼用)】「岐阜県飛騨市」をGoogle Mapにて

 

なお、三葉の実家である「宮水神社」のモチーフは、飛騨市内ではなく高山市にある「飛騨山王宮日枝神社」と言われているみたいです。

実際に聖地巡礼に行く際には飛騨市内の神社を探し廻らないように注意しましょう。

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※上の画像をクリックすると神社紹介のブログに飛びます。

 

また、瀧の住む場所は誰もが知ってる新宿駅界隈ですが、物語の最後に用いられたあのシーンに登場する場所は、「須賀神社階段」ということがわかりました。

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キービジュアルとしても使われていて、都内に住む方は比較的足を運びやすいでしょうから、時間がある時に一度訪れてみてもいいかもしれませんね。

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「紡ぎ、解き、また紡ぐ」

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糸を紡ぐ、時を紡ぐ、ものを紡ぐ、魂を紡ぐ。

この物語は1000年に一度の彗星の訪れをきっかけとして語り紡がれる物語です。

 

主人公である瀧と三葉は、夢の中で互いに入れ替わってしまうことに気づきますが、互いの生活を守るために携帯電話に日記をつけ合いながら情報交換をします。

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瀧と三葉の二人に関して、初めは入れ替わっている間に自分が意図しない行動を起こす相手に憤慨しつつも、段々と無くてはならない存在に変わりつつあることに気づき始める様子に不思議な安堵感を覚えていました。

 

とはいえ、この「奇妙な夢」を見ていた時の記憶は、起きている間徐々に忘れてしまうため、記録やメモが残っていなければいけないようです。

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この話に出てくる組糸のように、人と人の関係も、時空の流れさえも「紡ぎ、解き、また紡いでいくこと」でより強固になっていくのでしょう。

 

カフェもない、変化もない、プライバシーもない片田舎の小さな町で叫ぶ三葉の「来世は東京のイケメン男子にしてくださーーーーいっっっ!!」から始まるこの壮大な物語は、緻密に計算されたシナリオと伏線が幾重にも「紡がれ」ながら語られるため、一つ一つのできごとに目を離すことができませんでした。

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「誰そ彼時(黄昏時)」と「巫女の口噛み酒」

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「黄昏時」という言葉があります。

語源は“誰そ彼”と言われ、太陽が沈む間際に辺りが暗くなって「そこにいる人が誰かわからない」時間のことを指すそうです。

 

太陽が沈む間際、昼が夜に変わる本の一瞬のこの時間帯。

辺りが燃えるような赤に染まるこの瞬間は、「逢う魔が時」とも言われ、「あの世」と「この世」がつながると考えられていたよう。

 

また、「最古の酒」とされる「巫女の口噛み酒」として、宮水神社の巫女である三葉がお祭りの際に米を噛んで溶かした作った口噛み酒を御神体にお供えする時も、帰り道には黄昏を見ていました。

 

出会いたい二人、出会えない二人、出会うべき二人。

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「1000年に一度の彗星」と「誰そ彼時」、そして「巫女の口噛み酒」は物語の大きな鍵を握ります。

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「忘れたくない人、忘れたくなかった人、忘れちゃいけない人」

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「名前」とは不思議なもので、それを知っているか知らないかで、その対象への愛着や記憶が大きく変化します。

上でも述べたように、夢の中で入れ替わりをする三葉と瀧は、起きている間は徐々に夢の中の記憶が消えていき、最後には好きだった相手の名前さえ忘れてしまいます。

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距離を超え、時空を超え、魂と魂が紡がれるこの物語では、「忘れちゃいけないくらい大好きな人」に出会い、お互いに変わっていく姿に自然と引き込まれていきます。

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「運命の出会い」は必ずどこかにあって、それを見つけるまで諦めずに探し続ける。

時には実際に自分の手と足を使って、どこまでもどこまでも歩き続けていくという前向きな気持ちにこそ、運命は味方するのかもしれません。

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