映画「クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃」を観てきた感想をまとめてみたよー若干下ネタ感が強めな印象だけど、劇場内は笑いで溢れてたー

“約束できる?何があっても、私のこと、嫌いにならないって…”

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公開から1週間ほど遅れて、映画「クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃」を観てきました。今作は「劇団ひとり」が共同脚本を担当している映画で、全体の進行の中にお笑い的要素をどのように絡めていくのか期待される作品だったと思います。

【公式トレーラー】「2016年4月16日(土)公開!『映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃』 本予告」

【チェック】

幼稚園児・野原しんのすけが巻き起こす騒動を描く、臼井儀人のコミックを基にした国民的人気アニメの劇場版第24作。誰もが見たい夢を見られるという夢の世界を舞台に、しんのすけたちカスカベ防衛隊が人類の安眠を懸けて活躍するさまを追う。作家、映画監督としても活躍する劇団ひとりが、これまでの『映画クレヨンしんちゃん』シリーズに携わってきた高橋渉監督と共同で脚本を執筆。ゲスト声優として安田顕、吉瀬美智子、お笑い芸人のとにかく明るい安村が参加する。

 

【ストーリー】

誰もが見たい夢を見られるという夢の世界を訪れた野原しんのすけたちカスカベ防衛隊は、風間くんは政治家、マサオくんは漫画家と、それぞれ思い思いの姿になって楽しんでいた。しかし、謎めいた女の子・サキの登場により、人々は恐ろしい悪夢に閉じ込められてしまう。人類の安眠を守るため、しんのすけたちは立ち上がるが……。

シネマトゥデイ 「映画クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃」

 

評価★★★★☆(星4つ)

 

ギャグの質は賛否両論

スクリーンショット 2016-04-24 20.05.04今作ではかなり序盤から頻繁に「下ネタ」的なギャグがふんだんに盛り込まれており、見る人によっては受け付けない可能性があるだろうなという不安を覚えてしまいました。

親子で楽しめるかどうかは、「下ネタを許容できるかどうか」が大きく左右する映画といってもいいくらいだと言えます。

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子どもだけ、大人だけで観るには十分楽しめる要素がありましたが、こと「親子で楽しもう」と思って観にいくのなら、事前に相当の覚悟を持って観に行ってほしいと思います。

ただ、共同脚本に劇団ひとりを迎え入れた効果か、絶妙なタイミングでごく自然に笑わせてくれるテンポの良さには舌を巻きました。

 

「春日部防衛隊、ファイヤー!!」

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映画クレヨンしんちゃんと言えば、風間くん、ぼーちゃん、マサオくん、ネネちゃんと共に結成している「春日部防衛隊」の活躍も楽しみの一つですよね。

「オラの引越し物語サボテン大襲撃」や「スパイ大作戦」など、春日部防衛隊が出ない映画もありますが、まだまだ力も知恵も未成熟な子どもたちが、あれこれ工夫して強敵に立ち向かう姿に応援したくなる気持ちになりますね。

今作では「春日部防衛隊」がかなり大きな意味を持ちます。

転校生(転園生)であるサキちゃんが、ひまわり幼稚園に入園するところから物語は動き出します。

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始めはひまわり幼稚園の面々と衝突し、ネネちゃんは「もー!なんなのよ、あの子!!」と憤慨します。

いじめっ子に追い詰められたサキちゃんをしんのすけが救っても、彼女はお礼の一言も言いませんが、反対にネネちゃんはそれほど強情な彼女に惹かれ、春日部防衛隊への入隊を勧めます。

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しんのすけ一行が暮らす平和な町「春日部」一帯に発生した「夢の世界の共有事件」と「サキちゃん」の関係は?その真実を知った時、春日部防衛隊が起こす行動とは?

そんな風に子どもたちの心の動きや、困難に立ち向かう姿を追いかけるように観るのも楽しいですよ。

 

「親子」とは何か、に迫る

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先ほどは子どもたちの関係について書きましたが、もう一つ大きなテーマがあります。

それは「親子」とは何か、についてです。

サキちゃんはお母さんに対して大きな心の傷を負っていました。ことあるごとに自分を叱るお母さんはきっと自分を恨んでいると感じて。

抜け出せないトラウマの螺旋に心の囚われ、次第に心の傷を大きく大きく広げていってしまいます。

そんな時に、みさえが意を決して「あたし、サキちゃんに伝えなきゃいけないことがある!」と言い、ユメミーワールドへ向かいます。

ユメミーワールドでサキちゃんを見つけたみさえが放つ言葉は、大人にとっては当たり前で、子どもにとっては気づきを与える、そんな素敵な重みのある一言でした。

「親」と「子」の関係について、考えさせられる名シーンも見所だったと思います。

 

「夢見る大人」でありたいと思う

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ユメミーワールドでは、「夢玉」が力の源になっているようです。その夢玉は、大人であればあるほど小さく、反対に子どもであればあるほど大きくなります。

この映画を観たことで、現実世界に揉まれ、自分の可能性に蓋をして、何かに挑戦する前に諦めてしまうような「夢のない大人」にならないように、常に自分を信じて、やりたいことに挑戦を続け、大きな目標に向けて突き進める「夢見る大人」であり続けたいと思うことができました。

 

まとめ

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子どもから大人まで楽しめるように下ネタ風のギャグから子どもたちの友情、そして親子の関係や、夢見ることの大切さまで幅広く網羅されていて、「どこに焦点を当ててみるか」で、観るたびに違った楽しみ方ができる良い作品だったと思います。

映画クレヨンしんちゃんの中でも5本指に入れる可能性のある仕上がりでしょう。

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