片付け上手が実践している「断捨離」のための考え方ー「収納を増やす」は愚策らしいよー

“収納が足りないんだよなぁ…”

断捨離

日々生活をしていると物が増える。買い物に行くと「これいいな」と買い、旅先に行くと「せっかくだから」と買い、ネットを見ているとセールを見つけ「今しかない」と買う。

そして、買ってから増えていく物の山に頭を悩ませてしまい、とにかく「収納を増やそう!」「何かいい収納グッズないかな」と考え、収納グッズを買うことになる。

そう、僕がまさしくこのパターン。

部屋の荷物やレイアウトに対しての全体像をイメージしないで、気の向くままに買い物を繰り返すことで、いつの間にか部屋のキャパシティをオーバーしてしまうのだ。

 

そこで、少し前に職場の先輩に教えてもらった『断捨離』を実践してみることにしたのだが、初めのうちは本当に大変だった。しかし、一度実践してみてから断捨離の回数を重ねるごとに、少しづつ億劫ではなくなり、自然体でできるようになってきたので、コツや考え方をまとめておきたい。

 

「もったいない病」を治すことから始めよう

実家の母や、物を捨てれない人が罹患していることの多い「もったいない病」。こちらが、「それ、使わないんだったら捨てちゃえば?」と問いかけると、返答の多くは大体以下のパターンとなる。

“買ったときは高かったんだから、捨てられない”

“いつか使うときが来た時のためにとっておいてるの”

“今捨てなくても、その時が来たら捨てる”

しかし、断捨離を実践し始めて2年弱が経過した僕に言わせてもらうと、

「つべこべ言わず、今すぐ捨てましょう」

正直なところ、上のような回答をする「今まで使わなかった物」や「これから先も使う予定の決まっていない物」はまず間違いなく『家の肥やし』にしかならない。むしろ、それがあることによって他の必要な物を置くスペースや快適な空間を阻害する原因にしかならないという面では肥やしにすらならない。

“高かったからもったいない”という気持ちはもちろん理解できるが、それを持ち続けることによる『使えない空間の方がもったいない』と考えを大きく変えてみよう。そうすることで、見え方が大きく変わってくるはずだ。

 

「今使っている物」と「今使っていない物」で分けよう

物には大きく分けて2種類ある。

「今使っている物」と「今使っていない物」だ。

普段着ている服、出かける時に持ち運ぶ小物、携帯電話や財布などの手回り品や日常生活で使用している家具・家電など、普段から使っている物は「今使っている物」。

反対に、いつか着ようと考えてタンスにしまっている古い服や、新しい物を買って不要になった小物、買足していく中で使わなくなった文具類や買い替え前の家電など、普段から使っていない物は「今使っていない物」となる。

捨てるものに対しては、必ず「感謝の気持ち」を持って、“今までありがとう”と心の中で唱えよう。そうすれば捨てることに対する罪悪感も軽減され、次の一歩に踏み出すことができる。

“さぁ、これから断捨離だ!”と意気込んでいる場合は、まず以下の手順で進めるとスムーズに行動に移せる。

 

「断捨離」実践手順

それでは、実際に断捨離を実践する方法について順を追って見ていこう。

 

 

一気に家中を片付けようとしない

まずはターゲットとなる部屋を明確にしよう。勢いも大事だが、一日で家中全てを片付けようとすると無意識に断捨離の敷居が上がってしまい、尻込みをしやすくなってしまう。

例えば、「お客さんが来た時のために、玄関やリビングから片付けたい」や「心地よく睡眠をとるために寝室をスッキリさせたい」といった自分自身の希望に優先順位をつけ、それに向けてターゲットとなる部屋などを明確にしていこう。

 

判断は必ず“10秒以内”で行う

片付けをしていると昔のアルバムが出てきたり、友人との交換日記や手紙といった懐かしい物に遭遇することがある。そして、それらを紐解いて昔の思い出に心を温めようと思ったら大間違いだ。思い出に浸るために片付けを開始したのではない。あくまでも「断捨離」をするために意を決して片付けを始めたということを肝に銘じた上で、「使う物」「使わない物」の判断は必ず“10秒以内”で行おう。

 

コツは「ここ1年以内に使用したかどうか」

「使う物」か「使わない物か」の判断基準が難しい場合は、「ここ1年以内に使用したかどうか」を要不要を判断する目安にするといい。春夏秋冬全ての季節で使わない物であれば、それはほぼ確実に今後も使うことはない。そうなれば、その物はすでに役目を終えているあめ、「使わない物」として処理するといい。

もちろん、写真アルバムといった人生の記録媒体のような物は個人の好き好きでいいと思う。あくまでも「着ていない服」「古い家電」「友人や恋人からの贈り物」「旅先で見つけた雑貨」などの『一定期間で役割を終える物』の中で不要な物が何かを見極めることが重要だ。

 

思い出の詰まった物は、写真に撮ってから捨てる

様々な経験をすればするほど、思い出のいっぱい詰まった物が少しずつ部屋を埋めていく。だが、時間の流れとともに、環境が変化していき時には手放した方が良い思い出も出てくる。

手放そうとすると、過去の記憶が蘇り、罪悪感と共に捨てる手が止まってしまうこともある。そうした時は「思い出の品を写真に撮ってから捨てる」という方法がオススメだ。実際に僕も過去の思い出が詰まった物を捨てる際に、全て写真に収めて、「思い出品専用USB」にデータをまとめてから、思い切って捨てることができた。思い出や罪悪感が物を捨てる手を止めてしまって困る方はぜひとも試してみてほしい。

 

「買った時はいくらだったか」と考えない

買った物には必ず値段がある。高い時に買った物が、1年後には半額以下になっているようなこともしばしば(反対に値上がりしているような物はほとんどないだろうが…)。時には、高い値段が買ったはいいが、ほとんど使用せず(それこそ1度も使用せず)に数年経過しているような場合も多々あるはず。

そんな時には、「買った時の値段」ではなく、「今現在の価値」で考えるようにしよう。

例えば、こんな風に自問してみよう。

“数年前に1万円で買ったおしゃれ着を、今の僕は同じ値段で買うだろうか?”

その時の答えが10秒以内に“YES!!”であれば残すべきで、反対に“NO!!”であれば即捨てるべきだ。あくまでも大切なのは、「今の自分自身にとってそれがどれほどの価値であるか」を基準に考えるようにしよう。

 

 “買ったら捨てる”を習慣にすること

せっかく断捨離に成功して、無事に片付けが済んでも、また物を溜めこんでしまったら元の木網だ。そのため、家にある「使わない物」を捨てた後は、次のことに注意しよう。

・新しい物を買ったら、古い物はすぐに捨ててしまう。

・保存するための収納ではなく、見せるための収納を意識しよう。

・新しい物を買う前に、“また使わないで捨てることにならないか”と考えよう。

・その物は「自分の価値を高めてくれるか」を基準にしよう。

 

「買っては捨てる」を頻繁に繰り返すよりも、「本当に必要なものだけを必要なだけ」買い、見せる収納を意識した快適な部屋作りをした方が結果的にコストパフォーマンスも向上するし、何よりも「物を中心とした生活」から「自分を中心とした生活」に変化するのを実感できる。

初めのうちは心の痛みを伴うかもしれないが、長年使っていない物であれば、案外無くなってみると大丈夫だったりもする。それよりも、捨てる時には物に感謝の気持ちをもって捨てるようにすると部屋だけでなく心もすっきるとすることを頭の片隅に入れて断捨離に臨んでほしい。

 

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