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【課金の闇】スマホソーシャルゲームのガチャに「待った!」がかかる?!-業界団体- | たいようのライフログ

【課金の闇】スマホソーシャルゲームのガチャに「待った!」がかかる?!-業界団体-

“やばい、、、今月課金し過ぎた、、、”

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「期間限定ガチャ」や「コラボガチャ」など、あの手この手でスマホゲーム制作会社はユーザーの射幸心を煽ってきます。気付けば、ずぶずぶとお金を使い込んでしまって、散在していたという経験がある方もいるかもしれません。そして、以前のエントリで書いた通り、スマホソーシャルゲームは継続的にユーザーにプレイしてもらうため、緩やかにインフレを進めていかなければ、今のソシャゲ戦国時代を生き残ることは難しい状況のようです。

「スマホソーシャルゲームの課金ガチャって闇が深いよねーすっごい単純計算で1回500円〜600円くらいかかってるんだよー」

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そうした中で、スマホソーシャルゲーム制作会社はそれぞれできる限りユーザーを囲い込んで、微課金ユーザーから廃課金ユーザーに至るまで、1円でも多くのお金を落としてもらおうと必死に知恵を絞っています。

最近見た記事で、「スマホゲームの収益の半分は全ユーザーのたった0.19%が支えていることが判明」というものがありました。この記事はGIGAZINEがThe Next Webの「Less than 1% of users are keeping the entire mobile game industry afloat」を参考に書いたもので、要約すると以下の通りです。

 

【TNW】「Less than 1% of users are keeping the entire mobile game industry afloat by AMANDA CONNOLLY」

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・スマホゲームの収益の半分は全ユーザーの0.19%から支払われている

 -A new report is highlighting that risk, showing that almost half of all the revenue generated in mobile gaming comes from just 0.19 percent of users.

 

・残りの99.81%のユーザーはクリエイターにとって金銭的にはほぼ無価値(SNS等を通しての宣伝効果だけはある)

ーThat means the other 99.81 percent of users aren’t worth anything money-wise to the creators. Of course, high user numbers are never bad and advertising also plays a key role in generating cash but it’s the people who play the games that dictate the success.

 

・クリエイターがすべきことは、ダウンロード後は積極的にセールスを推し進めることだ

ーWhat’s the answer? Game creators should begin to look at pushing more sales after install. 

こうした記事を見ると、スマホゲーム市場は知らず知らずのうちに、超巨大産業になっていて、僕らは必死に財布から貴重なお金をかすめ取ろうとする制作会社たちから上手に身を守っていかなければならないのだと実感させられますね。もちろん、ゲームセンターに行けば、お金を支払ってゲームをプレイするのは当然のことですし、パッケージゲームを買ってお家でゆっくり楽しむことも決して悪いことではありません。

ここで一番問題になるのは、「ガチャ等の射幸心を煽る課金システムに対して、無制限にお金を払い続けかねない仕組み」に誰も「待った!!」の声をかけなかったことでしょう。

 

そんな矢先に、最近新たな動きが出てきた模様です。

【朝日新聞デジタル】「『ガチャ』課金、上限5万円に 業界団体が自主規制へ」

スマホ向けソーシャルゲームで高額な課金が問題になっている有料くじの「ガチャ」について、業界団体「日本オンラインゲーム協会」は24日、課金上限額を5万円とし、当たりの確率を明示することなどを柱とした自主規制をまとめた。加盟社だけでなく、主要なソーシャルゲーム事業者が参加するモバイル・コンテンツ・フォーラムにも順守を求める。

改正したガイドラインによると、①ガチャで希望するアイテムを得るまでの推定総額は1回あたりの課金額の100倍まで、または上限額5万円②アイテムは種別に当たる確率を明示③社内に運用責任者を定めアイテムの確率設定などを記録に残す――などとしている。4月から実施する。

就職して自分で稼いだお金を好きなゲームに費やしているのならいざ知らず、子どもが親のクレジットカードでこっそり大金を散財してしまったというような話も絶えない中、消費者庁には多くの苦情が殺到していたのでしょう。朝日新聞デジタルの書き方では、「課金の上限額を5万とする」と書かれていますが、自らの首を絞めるような取り決めをするとは随分思い切ったことをするもんだなあと感心してしまいました。

 

ところで、この「日本オンラインゲーム協会」というのがどんな組織なのか気になり、ホームページを見に行ったところ、上の報道に関する補足説明がなされていました。

【日本オンラインゲーム協会】「一部報道につきまして」

平成28年3月25日(金)付の一部報道において、「当協会が課金上限額を5万円とし、当たりの確率を明示することなどを柱とする自主規制をまとめた」という報道がなされましたが、ガイドラインの趣旨につきまして、改めて以下に説明させていただきます。

【ガイドライン上の該当事項】
3. 有料ガチャの設定に関する事項
(1)有料ガチャにおいてガチャレアアイテムを提供する場合、以下のいずれかを遵守するものとする。
a. いずれかのガチャレアアイテムを取得するまでの推定金額(その設定された提供割合から期待値として算定される金額をいう)の上限は、有料ガチャ1回あたりの課金額の100倍以内とし、当該上限を超える場合、ガチャページにその推定金額または倍率を表示する。
b. いずれかのガチャレアアイテムを取得するまでの推定金額の上限は50,000円以内とし、当該上限を超える場合、ガチャページにその推定金額を表示する。
c. ガチャレアアイテムの提供割合の上限と下限を表示する。
d. ガチャアイテムの種別毎に、その提供割合を表示する。

当該記事にございます「課金上限額5万円」という内容に関しましては、課金そのものの上限金額ではなく、いずれかのレアアイテムを取得するまでの“推定金額”を定めるものとなります。
また、「当たりの確率を明示する」という箇所に関しましても、上記ガイドライン上での表記の通り、a~dの4つの設定のうち、あくまで“いずれか”の条件を満たすことを求めているものとなります。

なお当協会は、平成28年2月19日(金)に一部ガイドラインに関する統合および改訂について公表いたしましたが、それ以降は 施行に向けて準備を進めている状況ですので、新たな改定等は行っておりません。
詳しくは、以下URLにございます『ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営ガイドライン』ガイドラインをご参照くださいませ。

■ランダム型アイテム提供方式を利用したアイテム販売における表示および運営 ガイドライン
http://www.japanonlinegame.org/pdf/JOGA20160401.pdf

これを読んで納得しました。

「日本オンラインゲーム協会」の言う課金上限5万円の主旨は、「特定のアイテム・キャラクター等を入手するための課金額目安は5万円までとしましょう。ただし、それを超える場合であっても目安の金額は明示しましょうね」と定めているだけに過ぎないということのようです。

そういう意味では、この取り決めは至極納得です。射幸心を煽り、リアルマネーをゲーム内の仮想通貨に置き換えた上で、ガチャを引かせる行為そのものに問題はなく、あくまでの「このレアカード・キャラクターを手に入れたいなら最低限5万円くらいは覚悟しなね!」と事前に情報開示することで、際限なく課金したユーザーに対しての言い訳と、消費者庁へ「うちのユーザーは目安金額を理解した上で金を落としたんだ」と牽制するために定めたのだということです。

表向きは、ユーザーに対して親切丁寧な方向性でオンラインゲームは変わっていくかのうように見せつつ、その裏では重課金を続けるユーザーや判断力の低い子どもに対する言い訳と、そのバックについている消費者庁への牽制に過ぎないといういかにも日本企業らしいやり方です。

我々ユーザーが求めているのは、「札束で殴りあうゲーム」ではなく、「上質なプレイ感を与えてくれるゲーム」であることを今一度ゲーム製作会社に気づいて欲しいものですね。

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