【要議論】イラストやロゴを無料で提供することの弊害とクリエイターの生業について
“「無料で制作請け負いますよ!!」とか言っちゃダメ!!”
どうも、七色たいよう(@nanairotaiyo)です。
Twitterを見ていたら、とても興味深いツイートを見つけましたので、今回記事にしたいと思い、筆をとりました。
『無償で〇〇制作』はちょっと危険、という個人的な意見を纏めたよ
「無料」の善意がクリエイターを殺す – 半死半生https://t.co/OBK7VrFs5Y— ももこ (@momo_ikiteru) 2017年1月16日
こちらの記事の直リンクは下にも掲載させていただきました。
イラスト制作やロゴ制作、動画制作などができる人の中には、「ドキッ!」とされた方もいるかもしれません。
僕の友人にも、イラストやロゴなどを無料で友人に提供している人がいたりします。
中には本業のクリエイターさんもいたりするのですが、友人関係だったりするとどうしてもその辺が甘くなりがちだったりします。
制作物に関して、前々から感じていた自分の中の違和感について、上で紹介した記事を読んではっきりしました。
デジタルコンテンツや芸術に対する世間の価値は、とても低い。クリエイティブな仕事なんて趣味の延長みたいなもんだろうと。楽しんでやってんでしょ?お金取るの?なんて考え方の人がびっくりするくらいいます。
一部の方々の善意を盾に、プロにまで同じ善意を要求する。そんなことが増えていけば、クリエイターは食べていけなくなる。クリエイターとして生きていけなくなる。「無料」の善意がクリエイターを殺してしまう。
「無料」の善意がクリエイターを殺す 本文より引用
パソコンが一般家庭に普及し、ノートパソコンやタブレット、スマホなどが一人一台となっている今の世の中では、本気になれば日本国内だけでも「一億総クリエイター」と言うことができる時代になってきました。
確かに、イラストやロゴ、動画などを「作る」ことへの敷居は格段に下がったように思います。
ですが、「制作すること」「創作すること」には頭を捻って、時間を費やして、気持ちを込めて取り組む必要があります。
制作をしたことがない人は、安易に「わー!イラスト描けるんですか?僕にも描いてくださーい!」とか言ったりすることがありますが、その言葉の中には「対価の支払い」は含まれていません。
それを友人関係だからといって、「(無料で)描きますよー!」などと安請け合いしてしまうクリエイターがいることで、同じようにイラストやロゴ制作を生業にしている人に迷惑をかけてしまうことがあるのです。
誰かの同人誌のデザインやってみたい!ロゴ作ってみたい!表紙絵描いてみたい!という方達。プロじゃないから、趣味の延長だから……なんて言わずに、どんどんお金を取ってやってください。あなた達は価値のあるものを作ってるんです。お友達価格で100円、500円とかでもいいのよ。イラストやデザインというものが、お金を対価に得るべきものだという認識がもっと世間に広まってほしい。見返りを求めることは決して悪いことではないのです。そのささやかな見返りが、クリエイターという仕事を生かすことに繋がると思うのです。
「無料」の善意がクリエイターを殺す 本文より引用
しっかりしたイラストを一枚制作するのにおよそ5時間かかったとします。
その際、上の例で述べたように無償で請け負ったイラストだった場合はどうなるでしょうか。
もしも居酒屋で同じ時間アルバイトに費やしていたら5000円のアルバイト代をもらえますが、イラストの対価は0円です。
そして、その0円イラストによって味をしめた依頼者は「他にもこんなイラスト描いてー!」と調子付きます。当然ながら、対価を払うことはしません。
さすがに賢いあなたは「見返りがないなら描かないよ」と断ると、その人は「なんだよ!ケチ!」と言って別の無償提供可能なクリエイターを探して同じようにイラスト乞食を行います。
「風が吹けば桶屋が儲かる」と言われるように、あなたが知らないどこかで、こうした自体が日常的に行われている関係で、結果的にあなたの元にイラスト制作の仕事の依頼が舞い降りた時には
「1枚500円で仕上げてください。明日までに」
などという頭のおかしい依頼が舞い込んでくることになりかねません。
もちろん、上の例はかなり誇張した事例ですが、可能性ベースで言えばありうる話です。
依頼があって創ったものを提供するというのは、一般的に考えて、十分売買行為として成立します。
友人関係であっても、簡単に制作物の依頼を無償で受けることは避けた方がいいように感じます。