映画「ファインディング・ドリー」を観てきた感想をまとめてみるー微かな記憶を呼び起こしながら、仲間と共に生き別れた両親を探すー

“忘れられない〈思い出〉は何ですか?”

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映画「ファインディング・ニモ」のスピンオフ作品として主人公をドリーに移した本作が全国公開されました。

早速公開初日に観てきましたので、感想をまとめたいと思います。

 

【公式トレーラー】(YouTube)「ディズニー/ピクサー作品 ファインディング・ドリー」

 

【チェック】

愛くるしいカクレクマノミのキャラクターたちが活躍するアニメ『ファインディング・ニモ』の続編。前作にも登場したちょっぴりドジな愛されキャラ、忘れん坊のドリーに焦点を絞って、彼女の家族捜しの旅に同行する親友ニモと仲間たちの大冒険を映し出す。『ファインディング・ニモ』『ウォーリー』で2度アカデミー賞長編アニメ映画賞に輝いたアンドリュー・スタントンが、本作も監督を担当。新しい仲間たちも加わった心躍る旅路に、大人も子供も引き込まれる。

 

【ストーリー】

カクレクマノミのニモの大親友であるナンヨウハギのドリーは、すぐに何でも忘れてしまう。ある日、子供のころの思い出がよみがえり、一念発起して家族を捜す旅に出ることを決意する。おっちょこちょいなドリーを心配したニモは、父親マーリンを説得してドリーの旅に同行する。

 

シネマトゥデイ 映画「ファインディング・ドリー」

 

評価★★★☆☆(星3.5つ)

 

物忘れが多いドリー

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前作「ファインディング・ニモ」は、人間に連れ去られたカクレクマノミ「ニモ」をお父さんである「マーリン」が探す物語でした。

 

道中で出会った「ドリー」の協力を経てニモを探す旅に出るが、忘れっぽい性格の彼女は、出会った人・見た光景・経験したことをとにかく頻繁に「忘れてしまう」のです。

 

“ごめんなさいね、私、忘れっぽいの、、、“

 

ドリーが発するこのセリフを聞くと、なんだか胸が切なくなることもありました。

 

一方で、ドリーの強みは「とにかく挑戦する」という部分にあるのだと思います。

ピンチな状況に陥っても目に映ったものを活用して、活路を見出すというスキルは、彼女に備わった才能なのでしょう。

 

とはいえ、やはり大事なことを忘れてしまうというのは、時には大きなリスクに直面することにもつながります。

 

一人では心配なドリー、そんな彼女の周りにはニモとマーリン、そして大勢の仲間たちがいることが大きな救いとなっているように感じます。

 

思い出した両親の記憶

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「家族」のことさえ忘れてしまっていたドリー。

そんな彼女がある時突然「両親の記憶」を思い出します。

 

“思い出したのよっっっ!!両親のこと!大変っっ!すぐに会いにいかなくちゃっ!!”

 

当てもなく、おぼろげな記憶だけを頼りに広大な海の中で両親を探しに行こうとするドリーを嗜めるマーリンと、本気で行こうとするドリー。

 

それでも本気のドリーはこう言います。

 

“家族に会いたい気持ち、、、わかる?”

 

ニモやマーリンだけでなく、エイの一団や亀のクラッシュなどに助けられて「ドリーの生まれ故郷」にたどり着きます。

 

忘れん坊のドリーの心に灯る「生き別れた両親への想い」は心に刺さるものがありました。

 

 

直感的な行動力

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“ドリーだったら、どうする?”

 

ドリーの両親を探す道中、様々な問題に直面します。

そんな時にニモがマーリンに対して口にする「パパ、ドリーだったらどうするか考えるんだ!」というセリフ。

 

理論的に物事を考えて諦める癖のあるマーリンに対して、目に映るものに可能性を見出して直感的に行動を起こすドリーの視点に救われるシーンも多くありました。

 

 

どんなピンチの場面であっても、周りを見渡した後に、“あっっ!!アレだわーーっっ!!”と叫ぶドリーの目はとても輝いているように見えました。

 

 

振り返ってみると「物忘れ」度合いが気になるレベル

とはいえ、「忘れん坊」のドリー。

その「物忘れ」を現実世界に当てはめて考えると、想像以上に気になってしまいます。

 

忘れん坊の幼少ドリーに対して、両親は「あなたはやればできるの」と言って励ましながら共に努力を続けていきます。

 

しかし、夜中に目が覚めた幼少ドリーは自分の将来を心配して泣くお母さんを励ますお父さんの姿を見て、ショックを受けてしまいます。

 

彼女の前向きさで、そのショックを引きずることなく、最後は「忘れん坊」という個性を認めてさらに前向きに生きるようになりますが、それはあくまで「海の動物たち」の中で起きている話であるという割り切りを持って観た方がいいです。

 

身近な人や自分自身に置き換えて見てしまうと、「今さっき話したでしょ」「今目の前にいるでしょ」と突っ込みどころ満載すぎる忘れっぷりにイライラしてしまう可能性があります(なお、ドリーの忘れっぽさは「記憶障害ではない」と監督自ら語っているようです)。

 

まとめ

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海の動物たちの間にある「友情」と「家族愛」に心が温まるいい映画でした。

ただ、単純に人間の世界にそのまま当てはめて考えないようにすることと、作中に登頂するチートキャラ(何にでも変化できるタコ)などのご都合主義キャラには目を瞑り、広い心で見るようにしましょう。

 

家族・恋人・友人、どの方と観に行ってもしっかりと楽しんで、その後の会話も盛り上がるはず。

前作「ファインディング・ニモ」が好きな方は、今作もしっかりと楽しむことができる仕上がりになっていましたので、ぜひともドリーが巻き起こす数々の試練と親子愛に胸を打たれてみてください。

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