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映画「オデッセイ(原題:THE MARTIAN)」を観てきたから、感想をまとめてみたよー火星に取り残された宇宙飛行士が生き残るためにした選択とは?ー | たいようのライフログ

映画「オデッセイ(原題:THE MARTIAN)」を観てきたから、感想をまとめてみたよー火星に取り残された宇宙飛行士が生き残るためにした選択とは?ー

“火星で独りぼっちになってしもたん!!”

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【公式サイト】映画「オデッセイ」

予告の段階で気になっていた映画「オデッセイ(原題:THE MARTIAN)」を、本日劇場で観てきた。初めは火星に取り残された一人の宇宙飛行士というテーマだけで約2時間もの映像として成り立つのか気になってはいたが、一旦観始めるとそんな不安は一瞬で吹き飛んでしまうくらい面白い内容だった。

【予告動画】シネマトゥデイ マット・デイモン×リドリー・スコット!映画『オデッセイ』オンライン限定予告編

※上の予告動画はオンライン限定

主人公マーク・ワトニーを演じるのは「ボーン」シリーズや「グッドウィルハンティング」、「オーシャンズ11」等で有名なマット・デイモン。監督は「グラディエーター」等を手がけた巨匠リドリー・スコット。そして原作はアメリカのベストセラー「火星の人(著者:アンディ・ウィアー)」。これだけの材料が揃っていれば、あとは調理の仕方次第で、より映画としてのコクや深みを出すことができるのだろう。

案の定、今作ではマーク・ワトニーの決死の演技や、時々お茶目な言動をする部分などが描かれており、「火星で独りぼっちになっても、生きるという決意を持っていれば人は強く生きられる」ということが伝わって来るようだった。まるでノンフィクションのようにリアルな演出に劇場内の観客はみな息を飲むようであったように感じた。

【チェック】

『グラディエーター』などのリドリー・スコットがメガホンを取り、『ボーン』シリーズなどのマット・デイモンが火星に取り残された宇宙飛行士を演じるSFアドベンチャー。火星で死亡したと思われた宇宙飛行士が実は生きていることが発覚、主人公の必死のサバイバルと彼を助けようとするNASAや乗組員たちの奮闘が描かれる。共演は、『ゼロ・ダーク・サーティ』などのジェシカ・チャステインや『LIFE!/ライフ』などのクリステン・ウィグなど。スコット監督による壮大なビジュアルや感動的なストーリーに注目。

 

【ストーリー】

火星での有人探査中に嵐に巻き込まれた宇宙飛行士のマーク・ワトニー(マット・デイモン)。乗組員はワトニーが死亡したと思い、火星を去るが、彼は生きていた。空気も水も通信手段もなく、わずかな食料しかない危機的状況で、ワトニーは生き延びようとする。一方、NASAは世界中から科学者を結集し救出を企て、仲間たちもまた大胆な救出ミッションを敢行しようとしていた。

シネマトゥデイ 映画「オデッセイ」

 

評価★★★★☆(星4)

 

 “科学の力” VS “火星の脅威”

 

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火星への有人探査中に、突如として猛烈な砂嵐が宇宙飛行士たちに襲いかかった。砂嵐によって吹き飛ばされ、独り火星に取り残されたマーク・ワトニーは、次の火星探査船がやって来る4年後まで生き延びるために、植物学者、メカニカル・エンジニアとしての知恵と知識を活用して、火星で「自活」し始める。

一方、火星は大量の砂と岩場に覆われ、水も食料も空気すらないという熾烈な環境。地球から持ってきていた宇宙食だけでは、到底4年もの期間生き延びることはできないことを計算したマーク・ワトニーは、「感謝祭用」として残されていたジャガイモを偶然にも見つけ、自ら畑を耕し、食料を手にする。

何もしなければ、死を待つしかないような最悪の環境の中で、NASA(アメリカ航空宇宙局)からの救いを諦めない彼の姿は、息を飲むような苦難の中にも時折混じるユーモラスな表現で、僕ら観客の視線を完全に奪い取ってくるようだった。

 

船長としての責任と贖罪

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火星探査〈アレス3号〉ミッションの船長はメリッサ・ルイス演じるジェシカ・チャステイン。彼女は、マーク・ワトニーが砂嵐に吹き飛ばされた後も、必死に彼を探そうとしていた。しかし、想定以上の嵐の強さにより、宇宙船の角度が傾き始め、止むを得ず発射する決断を行った。その決断によって、彼女の胸には「仲間を見捨ててしまった」という大きな“しこり”が生まれてしまったいたのだろう。

NASAから届いた一通の連絡と、その後の選択について、彼女は迷うことなくひとつの大きな決断を行うこととなる。

「船長」という立場である彼女は、「一人の宇宙飛行士の命」と「その他全員の宇宙飛行士の命」を秤にかけたとき、当然ながらより多く救える方を選択することが求められるだろう。その上で、吹き飛ばされたマーク・ワトニーのことまで探そうと努力するところが、船長としての責任の強さを感じさせてくれるようだった。

 

原作「火星の人」はオンライン小説だった

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原作「火星の人」は、元コンピュータ・プログラマから作家へと転身したアンディ・ウィアーによるオンライン小説だったそうだ。プロデューサーであるアディッティア・スード、サイモン・キンバーグがこの物語に惚れ込んだところから、トントン拍子に映像化までの流れが進んでいったそうだ。

特に重要な点が、NASAがこの作品の映像化に向けて、全面的に協力してくれたということだろう。特に僕らのような一般人には到底想像もできないような膨大な知識と技術が用いられている。近未来型SF映画の場合は、新技術としてご都合主義的な造語で観客を納得させようとする手法もあるが、それではリアリティは生まれない。

作中で、ジョンソン宇宙センターやケープカナベラルのロケット発射場など、あくまでの現実に基づく「本物」を撮影場所として用いることで、まるで本当にあった物語かのような錯覚を生むのだろう。

 

主人公になったつもりで観てみよう

生存者1名

水0

酸素0.13%

通信手段0

食料31日分

次の救助まで1400日

地球までの距離2億2250万km

そんな過酷な環境に自分が身を置くことになったとしたら、一体どんな精神状態で、一体どんな風にして生き延びていけばいいのか。観客としてではなく、もう一人のマーク・ワトニーになったつもりで、共に悩み、共に苦しみ、共に希望を胸に生き延びる。そんな映画の観方もこの映画ならではの楽しみ方と言えるかもしれない。

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