映画「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」を観たから感想をまとめてみたよー服部平次と遠山和葉の物語ー
“しのぶれど 色に出にけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで”
どうも、七色たいよう(@nanairotaiyo)です。
昨日公開された映画「名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)」を公開初日に観てきましたので、早速感想をまとめたいと思います。
【公式トレーラー】(YouTuve)「映画『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』予告編」
評価 ★★★★☆(星4.2)
服部平次と遠山和葉の恋物語
通常、映画版名探偵コナンでは当然ながら主役は江戸川コナン(工藤新一)と毛利蘭が主役となり、蘭が閉じ込められたビル等が爆発して、コナンがそれを必死に食い止めるのがお約束となっていることが多いのですが、今作では完全に服部平次と遠山和葉の2人にスポットライトが当たる話となっていました。
コミックス版でも、アニメ版でも、登場回数の関係からあまり頻繁に見かけることのできない2人のもどかしくも甘苦しい恋物語が劇場版で見れるというだけでもかなりグイグイっと画面に惹きつけられてしまいました。
お互いに好意があることはなんとなく感じてはいるものの、幼馴染である手前、あまりはっきり「好き」と言うこともできず、悶々とした様子を見ては、
“ああ!平次!!そこはもうグイッと攻めて!!”とヤキモキしてしまいます。
魅力的な映画専用キャラ「大岡紅葉」
そして、今作専用の映画特別キャラである「大岡紅葉」。
彼女は幼少期に平次と会ったことがあるようなことを仄めかします。
いつものように言い合いをする平次と和葉、その間を割って入って放った彼女の言葉。
「運命やわ!」
「平次はんは、ウチの未来の旦那さんや!」
これだけでも“まーた平次なんかやらかしたんか!?”と思いながら、ストーリーにググッと惹き込まれるには十分な言い回しのように思えます。
高校生皐月杯争奪戦で、次期クイーンと呼び名の高い彼女から積極的に平次にアタックして行く様は、観客側からするとハラハラする展開でした。
なお、ひょんなことからかるた部の幽霊部員だった和葉がこの高校生皐月杯争奪戦に出場することになるが、なんだかんだ言っても幽霊部員。それでもどうしても勝たなければいけない理由のある和葉を見かねて、平次が強力な助っ人を送るところも、2人の仲の良さが伺えます。
今作も映画版コナンのお約束がたっぷり
映画版コナンといえば、博士のダジャレクイズ、少年探偵団の呑気な姿、コナン(新一)と蘭のほんのりラブストーリー、そして最後にビルや建物の爆発・倒壊。
ある意味お約束すぎて慣れっこの方も多いかもしれませんが、これがまた反対に安心感を与えてくれる気がします。
特に、最近のビルの倒壊シーンではターボエンジン付きスケボー・伸縮サスペンダー・どこでもボール射出ベルトが大活躍。コナン自身の身体能力の高さもさることながら、これらの道具の利便性の高さは恐ろしすぎます。
ただ、調べて見たらあのスケボー、時速40キロくらい出るようですね。
そこら辺の道路を走る原付バイクと同じくらいのスピードが出ていますが、それを華麗に乗りこなし、挙げ句の果てには異常なほどの距離をジャンプするコナンのバイタリティには頭が下がります。
終始飽きさせない見事な構成
今作のテーマは「紅葉」。
作中にはいたるところにテーマである「紅葉」が散りばめられていました。
映画専用キャラクターの大岡紅葉を始め、彼女の住む屋敷内の庭園、皐月杯争奪戦の舞台、そして百人一首の札等、「紅葉」にちなんだ要素がたくさん盛り込まれていて、それらが綺麗にまとまっていたのが印象的です。
映画版コナンのお約束である前半の少年探偵団&蘭・園子パートが大きく短縮され、冒頭から事件への導入がされていたのは今作ならではの大きな変更点でしょう。
一つの映画内で殺人事件・かるた大会・ラブロマンス・爆破事件という大きく分けて4つの要素が複雑に絡まりあいながら紡がれ、解きほどかれていく様は観ていてとても爽快です。
まとめ
僕個人的には、今作の映画コナンは公開初日に観て大正解でした。
物語の構成、原作を準拠したキャラクター同士の自然なかけあい、京都と紅葉と百人一首、そして意外な犯人。
コナンと平次の推理も、作品をきちんと始めから観ていれば「ああ!さっきのアレか!!」と納得させられるように語られています。
これから本作を観に行かれる方は、ぜひ映画館で楽しんでご覧くださいね!
僕は映画を観た後にパンフレット(620円)を買いました。
人物関係の相関図や、制作秘話、競技かるたのコツなどがまとめられていて、読んでて結構楽しめます。